流星を電波を使って解析する流星電波観測

 
   
HOME > 流星の電波観測とは > FRO,MURO

FRO、MURO(他の種類の電波観測について)

ここではHRO以外の観測方法についてご説明します。もし,今から電波観測を始めようと考えておられる方には,HROをお勧めしますこちらのページへどうぞ。それでは,MUROとFROについて説明します。

MURO

京都大学宙空電波科学研究センターのMUレーダーを用います。観測方法は基本的にHROと同じです。アンテナを準備し,受信機とケーブルをつないで,受信してください。ただし,以下のことだけHROとは違いますので注意してください。

 ・受信モードは"AM"
 ・受信周波数は"46.500MHz"

これらさえきちんと調整すれば,受信された際には「ブーッ」という,400HzのHROと比べれば低い音が聞こえます。最大出力は1MWと高出力なため,日本各地で受信が可能でしょう。ただし,一点注意しなくてはならないのが,この設備は常に運転されているわけではありません。ですから,下記のMUレーダーのホームページにアクセスして運転日を確認してください。

http://www.kurasc.kyoto-u.ac.jp/radargroup/mu/muope.html

以上をふまえて,観測地で受信機が多数ある場合は,HROと並行して実施してみるのも,またひと味違ってよいのではないでしょうか。是非一度は試してみてください!

FRO(FM観測)

観測は基本的に直接放送の入らない遠方の出力の大きなFM放送局にチューニングを合わせ,流星の突入によって生じる電離柱で反射されるFM放送電波(流星エコー)を観測します。機材は大きく分けると,アンテナ,受信機,レコーダーの3種類あります。

アンテナ

一般的には3〜5素子の八木アンテナが多く,天頂方向に向ける場合が多いですが,方向についてはこだわることはありません。

チューナー

できればアナログ式のメーターの付いたものが,レコーダーの接続に便利です(中古品)。チューターの感度によって観測されるエコー数も大きくかわるため,手に入れられる機材によって観測の善し悪しが決まります。

レコーダー

リスン法

最も簡単な方法は,スピーカーから出る音を聴いて,エコーを判別する方法です。耳がレコーダー替わりとなります。この場合には感度の良いチューナーであればアナログメーターの付いたものである必要はありません。普段は放送が入らないため「ザー」というノイズのみが聞こえていますが、流星エコーが入感すると、一瞬ノイズがとぎれて空白が入るか、音楽や人の声が聞こえることがあります。観測としては、この時の時刻とエコーの強度、長さ等を記録しておきます。しかし、リスン法の場合、夜間に2時間を越える連続観測をすることは体力的に非常に困難で、集中力の低下によって観測精度が落ちることも考えられます。従って、グループで交代しながら観測するか、テープレコーダーやVTRに録音しておき、後でゆっくり解析することが望ましいです。大出現が予想されるしし座流星群では、ペンレコーダーなどでは計測不能になる事態も考えられるますので、必ずテープに録音しておいてください。

ペンレコーダー法

耳の替わりにペンレコーダーで記録する方法ですが、ペンレコーダーは15〜25万円もするので、入手は難しくなってきています。しかし、近年PCを使った計測株券の普及で不要になったペンレコーダーが、電気関係の会社では積み上げられている可能性があり、調べてみる価値はあります。ペンレコーダーへの入力はアナログ式のシグナルメーターかセンターメーターからリード線を引き出して行います。ただし、Sメーターは周辺の電気的な雑音を良く拾い、エコーとの区別が付かないためあまりお勧めしません。また、センターメーターにつなぐ場合には、目的の放送局に対して、0.1MHzほどチューニングをずらしておく必要があります。後は入力レンジや紙送りのスピードを調節してエコーを見やすくしておきます。私の場合紙送りのスピードは30cm/hで、15mの記録紙が48時間使用でき、2日に1回交換すればよいことになります。流星群の時期にはこの倍のスピードで記録してみえる方もおられます。入力レンジはチューナーによって異なります。

パソコン法

ペンレコーダーの替わりにパソコンによって自動記録させる方法です。プログラミングのできる人は挑戦してみてはいかがでしょうか。システム自体はあまり難しいものではありませんが、入力された電気信号がエコーなのかノイズなのかを判断させる必要があります。ペンレコーダーの場合、エコーの波形などによって微妙な判断を行っていますが、その判断をパソコンに行わせることはなかなか難しいかもしれません。

チューナーのダイヤルを動かしてみると、最近では放送局のない部分はほとんどなくなってきていて、連続的に放送を受信してしまいます。また、多局化に伴って、大出力の放送局も減る傾向にあります。このような中で,観測に使用できる放送局を探し出すことができるかどうかは、FM観測の正否を決めます。周波数帳などを参考に、観測地から300km以上くらい離れいて、出力が1Kw以上を目安に放送局を選び出し、実際に観測を行って決定してください。参考までに、継続的に観測を行っている観測者の使用している放送局としては,次のものがあります。

周波数 放送局(出力:Kw)
80.2MHz FM802(10)
80.7MHz FM愛知(10) NHK千葉(5) FM福岡(3)
81.3MHz FM-Japan(10)
89.1MHz FEN沖縄(6) KBS1st(5〜10,3局)