流星を電波を使って解析する流星電波観測

 
   
HOME > プロジェクト > プロジェクトの趣旨

プロジェクトの趣旨

 本プロジェクトは,2001年に発足し,現在は国内ネットワークを中心に定常的にとりまとめ,主要流星群等の解析においては,世界中のデータを活用し,解析しています.

プロジェクト経緯と位置づけ

 2000年夏,この年のしし座流星群に向け,和歌山県みさと天文台で,「全国の電波観測データを集約したページを作ろう」・・・プロジェクトの基本構想が練られました.2000年の結果から,日本だけのスケールでは輻射点の問題が露呈したため,2001年にしし座流星群電波観測国際プロジェクトとしてスタート.海外の多くの方々の協力も得て,2003年には23カ国120地点以上の観測地点からデータを頂くことができました.
 その後は,しし座流星群のみならず,主要流星群の結果を集計しつつ,国内の毎月データを一か所にまとめておく役割として機能しています.

 世界的には,Christian Steyaert氏が主導している,Radio Meteor Observation Bulletinがあり,世界の観測データは現在ここに集約されています.ほぼ1時間毎に最新の観測データが更新されており,1カ月に1度とりまとめたデータが提供されています.本プロジェクトではそのデータを受けて,個別流星群毎の解析を行います.さらに,日本の杉本弘文氏は流星電波観測集計センターとして,RMOBのデータを使った各流星群の速報値を提供しています.RMOBが観測のデータを,流星電波観測集計センターが速報値を,そして本プロジェクトが最終結果の公開という棲み分けになっています.

Project Image
図:本プロジェクトの位置づけ

目的

  • 主要流星群の輻射点高度や天候に左右されず全容を捉える
  • 毎月の結果より突発流星群がなかったかどうかを確認する
  • 流星天文学の発展のための基礎データを収集する
  • 多くの方々に正しい情報を広く発信する
  • 天文教育の題材として活用できるよう広報・支援する
  • 生涯教育の題材として活用できるよう広報・支援する

参加メンバー

 当初数年間は,プロジェクトへの登録制としていましたが,現在は登録制とはしません.本プロジェクトでは上記の通り,Radio Meteor Observation in Japan(RMOJ) への掲載及び流星活動の最終解析データとして,プロジェクトに寄せられるデータを使用します.したがって,観測されている方は,事前登録や報告に際しての条件はありませんので,ぜひ観測されたデータをお寄せください.ご報告については,「流星電波観測月例報告(RMOJ)について」をご参照ください.

プロジェクトの主な取り組み

流星電波観測月例会報(RMOJ)の発行

毎月の結果を翌月5日までに送付して頂きます.その結果はweb上で公開します.

主要流星群における流星活動の解析

各主要流星群において,RMOBやRMOJの観測データを用いて流星群活動の全容を解明します.さらに,長期スパンでの経年変化も集約していきます.また,状況によっては,流星活動モニターとして流星電波観測ライブ・速報を提供します.

ロングエコーライブラリー

通常の観測から,ロングエコーを受信した画像を集約し一覧表示できるような掲示板を設けます.まだ公開に値するレベルになってはいませんが,毎月のロングエコー出現頻度も試行レベルですが集約しています.主要流星群においては,流星エコー数のピークとロングエコー数のピークに差が出るなど,興味深い結果が出てきています.

学校へのHRO普及(昼間の活動の提供)

学校では,天文現象のほとんどが夜間となり,昼間の活動は大きく制約されてしまいます.その点,流星電波観測では,データは常に取っており,放課後のカウント作業や集計作業で,活動を提供することができます.さらに,アマチュア無線部にとっても,また違った角度からの無線の楽しみを提供できるかと思います.実際,2001年,2002年と参加をした高校生からは,「昼間の活動が飛躍的に増えた」という感想が寄せられています.機材も安価となり入手が容易となりました.適切なマニュアルの作成などで昼間の活動を学校へ提供していきたいと思います.

「AMRO-NET」

 流星電波観測国際プロジェクト(IPRMO:International Project for Radio Meteor Observation)の国内ネットワークを総称して,現在「AMRO-NET」と呼んでいます.運営をとりまとめている私が海外までとりまとめきれないのと,RMOBの存在もあることから,日本のとりまとめに現在は注力しています.ドメインの「amro-net.jp」も日本のネットワーク色に特化するため,このドメインで取得しました.
 AMRO-NETには随時10地点を越える観測地点より毎月のデータが送付されており,日本国内データによる流星群活動監視としては十分な機能を果たしています.


 AMRO-NET: The Activity Monitor by Radio Observation
 (略は確かこうだった気がする・・・笑)

プロジェクト運営とりまとめ

  小 川 宏(日本流星研究会): mail-address