流星を電波を使って解析する流星電波観測

 
   
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4月こと座流星群(Lyrids)


しぶんぎ座流星群以来の,主要流星群で,毎年,電波観測でも眼視観測でも観測することができます.母彗星はC/1861 G1 Thatcher彗星です.ところが母天体には何も関係なく突発癖があります.1922年や1945年,1982年に突発出現が観測されました.計算上は当面の間突発出現が観測されることはなさそうですが,いつどの程度の出現を見せるかはわかりませんので,注目しましょう.従前は「こと座流星群」と呼ばれていましたが,国際天文学連合により,正式名称が「4月こと座流星群」に変更されました.

2016年のこと座流星群 観測条件

2016年こと座流星群の日本における観測条件は「よくない」です.

月齢条件 月齢15 月齢は15と満月で,観測条件はよくありません.月が視界に入らないよう工夫してください.
極大時刻
(JST)
4月22日
15時頃
極大時刻は残念ながら昼間ですが,23日明け方が日本からは最も見やすい時間帯になるでしょう.

日本国内における2016年眼視観測(目で見る場合)の観測条件
総 評観測条件はよくありませんが、いつ突発出現するかはわかりませんので,月明かりを視界に入れないように工夫しながら見ましょう.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,月明かりもあるので「月が視界に入らない方向」を見るといいでしょう.
見頃となる
時間帯
4月22日23時頃〜23日明け方(日本時)
注意事項春とはいえ,夜はまだ冷えます.防寒対策を忘れないようにしましょう.ただし,直火で暖を取るのは危険なのでやめましょう.温かい飲み物を魔法瓶にでも入れて持参するのがよいでしょう.

4月こと座流星群に関する情報

名称(和名) 4月こと座流星群
学術名(コード) April Lyrids(LYR)
極大太陽黄経 32°.32
極大時輻射点 赤経 = 271°.4度 / 赤緯 = +33°.6度
出現期間 4月16日〜4月25日(極大時刻は年によって違う.観測条件を参照)
性質 極大出現数(ZHR):18,光度比2.1,対地速度: 49km/s
母天体 C/1861G1 Thatcher
※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構のデータを優先

極大夜の観測条件(2016〜2020年)

4月 JST 極大時刻 月齢
条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
2016年 22日15時 15 満月に加え,極大が昼間と条件は眼視も電波も悪い.
2017年 22日21時 26 月齢はまずまずの条件.23日未明には眼視でも注目しておきたい
2018年 23日03時 7 最高 最高 ここ数年では最高条件.極大時刻頃は月明かりもなく輻射点高度も十分
2019年 23日09時 17 電波では観測可能な時間帯.眼視では極大時刻が昼間と悪条件
2020年 22日15時 29 月明かりはないが,極大が昼間で眼視も電波も観測できない時間帯
※月齢は23日0時頃です.時刻は日本時(JST).

4月こと座流星群の歴史

 こと座流星群の記録は,流星群の中ではかなり昔から残っている流星群で,最初の記録は今から2000年以上も前の中国で記録されています.活発な活動は紀元前687年や紀元前15年に見られたようです.その後も,1040年や1096年と記録が続きます.1803年にはアメリカで,15分に167個(ZHR670相当)の記録があります.
 最近では,1922年にギリシャ,1945年に日本,1982年に北アメリカでZHR100を越える活発な活動が観測されました.ただし,これらの活動は本当に短く,おおよそ1時間程度のようです.
 ここ数年の間ではあまり,活発な目立った活動は捉えられていません.

過去の観測結果

過去の流星電波観測結果による結果を中心に収録しています.
  icon 過去の観測結果

出典

 ・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
 ・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)