流星を電波を使って解析する流星電波観測

 
   
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6月うしかい座流星群(June Bootids)


 1998年に日本で多くの出現を見せて以来、2010年に若干の出現は見られるものの、98年のような活動は観測されていません.日本からは6月の梅雨時ということもあり、天候の制約もあって、なかなか見ることができません.天候を差し引いても、1998年以前の活発な出現となると1927年までさかのぼってしまい、そもそも活動があるのかどうかを確認するというのが毎年の観測指針です.

2016年の6月うしかい座流星群 観測条件

2016年6月うしかい座流星群の日本における観測条件は,「あまりよくない」です.

月齢条件 月齢22 月齢は6月27日の月齢.夜半頃に月が昇ります.夜半前は好条件.夜半以降は月を視界に入れないようにしましょう.
極大時刻
(JST)
(1)6月23日9時?
(2)6月27日12時
(1)(2)共に極大時刻は日中となり観測条件はよくありません.(2)は通常極大(λ95°.7)で,(1)はMikhail Maslov氏によって1921年放出のダストトレイルが接近すると計算された時刻です.

日本国内における2016年眼視観測(目で見る場合)の観測条件
総 評国内では極大予想時刻が昼間で,月明りもあるため,観測条件はあまりよくありません.また,そもそも出現するかどうかもわかりません.例年通りであれば見られる流星数は少ないかほぼ見られないでしょう.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」です.ただし,夜半以降は月がある方角を避けたほうがよいでしょう.
見頃となる
時間帯
6月26日日没後〜27日夜明け
6月23日深夜〜23日夜明け?
注意事項夜は夏でも冷えます(夜露で体が冷えます).必ず長袖を準備しましょう.暑ければ服を脱げばいいので,多く持参することをお勧めします.また,この頃は野生動物が活動します.タヌキやイタチなど観測しているとよく遭遇します.観測中はもちろん車での運転中もご注意ください.また,熊や鹿,猪など大型の動物に関する目撃情報にも注意しましょう.

日本国内における電波観測の2016年観測条件
総 評電波観測に天候や昼夜,月明りは関係ありません.輻射点が昇っている時間帯で,予想外の突発出現が見られれば観測できるでしょう.例年通りであれば,電波観測で活動を検出するのは難しいでしょう.

6月うしかい座流星群に関する情報

名称(和名) 6月うしかい座流星群
学術名(コード) June Bootids(JBO)
極大太陽黄経 95°.7
極大時輻射点 赤経 = 224° / 赤緯 = +48°
出現期間 6月22日〜7月2日
性質 極大出現数(ZHR):0〜100<,光度比2.2,対地速度: 18km/s
母天体 7P/Pons-Winnecke

極大夜の観測条件(2016〜2020年)

南群
JST
極大時刻 極大夜の
月齢
コメント
95°.7
20166月27日12時22 極大は昼間。6月23日9時(JST)にも出現の可能性が示されている.
20176月27日18時3 月明りなし.極大時刻は日没後.27日日没後から日付が変わるまでがおすすめ
20186月28日01時13 ほぼ満月のため観測条件は悪い.極大時刻は深夜.電波観測では好条件
20196月28日07時24 下弦の月で,極大は日出後.28日夜明け前が良いが,月明りを避けよう
20206月27日13時6 夜半以降は月明りがないが,極大予想時刻は昼間
※月齢は6月27日です.時刻は日本時(JST).

6月うしかい座流星群の歴史

 冒頭の通り、1998年にZHR50〜100の予想外の突発出現があり,当時の流星関係者を驚かせました.そもそも通常この時期に流星観測をしている人は少なく,今のようにSNSもありませんから,流星観測者も必ずしも見られたわけではありませんでした.この1998年の前に観測されたのは1927に記録が残っており,1928年から1997年には特記すべき記録はありません.1927年の前には,1916年,1921年に記録が残っているようです.
 21世紀に入ってからは,2004年にZHR30〜50の出現が見られましたが,それ以外には目立った記録はありません.

出典

 ・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
 ・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)