流星を電波を使って解析する流星電波観測

 
   
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オリオン座流星群(Orionids)


 オリオン座流星群は,全流星群の中で二番目に速度が速い流星群です.そのため,明るい流星が多く,有痕率も高くなっています.眼視観測では観測しやすい流星群といえるでしょう.母彗星は1P/Halley彗星です.ピークはたいへんなだらかで,10月21日付近にピークを迎えます.2006年及び2007年に通常より活発な活動が観測されています.
 電波観測において,対地速度が速い関係上,捉えられる流星数は伸び悩み,年によっては微増程度しか検出されない年もあります.ただし,2006年及び2007年はそのピークを明確に捉えています.エコー数は伸びませんが,ロングエコーが多いのは魅力的です.また,ロングエコーのピークとエコー総数のピークが異なる年も多く,流星物質の宇宙空間分布を知る上では興味深いデータが得られる流星群です.

2017年のオリオン座流星群 観測条件

2017年オリオン座流星群の日本における観測条件は,「好条件」です.

月齢条件 月齢1 ほぼ新月のため,月明りはまったく気にしなくて大丈夫です.
極大時刻
(JST)
10月21日
20時頃
ピーク時刻も国内では夜間.21日夜半前から22日夜明けまでが好条件

日本国内における2017年眼視観測(目で見る場合)の観測条件
総 評月明りもなく,観測条件としては恵まれるでしょう.ただし,ここ数年の出現数はそんなに多くないので,地味に見えるかもしれません.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」です.
見頃となる
時間帯
(第一候補)10月21日00:00〜夜明け(日本時)
(第二候補)10月22日0:00〜夜明け(日本時)
注意事項この時期の夜はかなり冷えます.10月だからと思っていると,凍える寒さに驚きますので注意しましょう!現地で火を扱うのは危険ですので,温かい飲み物を水筒に入れていくと良いでしょう.

全世界で見た時の観測条件(海外での観測条件)
総 評世界的にも観測条件は良好です.ピーク時刻からして東アジアや北オセアニアが好条件でしょう.海外でご覧になる場合は,治安にはくれぐれもご注意ください.

オリオン座流星群に関する情報

名称(和名) オリオン座流星群
学術名(コード) Orionids(ORI)
極大太陽黄経 208°
極大時輻射点 赤経 = 95° / 赤緯 = +16°
出現期間 10月2日〜11月7日(極大時刻は年によって違う.観測条件を参照)
性質 極大出現数(ZHR):30,光度比2.4,対地速度: 66km/s
母天体 1P/Halley
※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構のデータを優先

極大夜の観測条件(2017〜2025年)

10月
JST
極大日時 月齢 条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
208°
2017年 21日20時 1 最良 最良 やや極大時刻が早いが問題はないでしょう.月明かりもなく好条件
2018年 22日02時 13 最良 極大時刻は好条件だが,満月近い月明かり.電波観測は好条件
2019年 22日08時 23 最良 極大は日の出後.下弦の月がある.電波観測では問題なし
2020年 21日14時 4 月齢条件は良いが,極大が昼まで電波も条件悪
2021年 21日20時 15 満月の夜.月明りを避けて見よう.電波観測では好条件
2022年 21日03時 25 最良 下弦の月があるので,月とは反対側を見て.電波では好条件
2023年 22日09時 6 22日に日付が変わったころから夜明けまでが好条件
2024年 21日15時 18 満月過ぎ+ピーク時刻はオリオン座が地平線下で観測条件悪い
2025年 21日21時 29 最良 最良 久々の好条件.21日夜半前から22日夜明けまで楽しもう!
※月齢は10月21日0時頃です.時刻は日本時(JST).

オリオン座流星群の歴史

 オリオン座流星群の記録は西暦288年に中国の観測者による記録が残っており,その後も中国を中心に585年,930年などの記録が残っています.また,日本の記録もしばしば見受けられます.一方で,流星観測が昔から盛んだったヨーロッパではあまり古い記録は残っていません.
 1970年代に1986年の1P/Halley彗星が回帰するのを前にかなり熱心な研究が行われたようです.結果的に突起すべき突発的な出現は見られませんでした.その後もこの流星群についてはZHR15前後の活動が続いています.
 2006年に比較的活発な活動が観測され,その後2010年頃まで電波観測でもその活動が見受けられました(電波観測では観測しづらい流星群のためあまりエコー数が例年は伸びない).特に2006年・2007年は明瞭に観測されました.

過去の観測結果

過去の流星電波観測結果による結果を中心に収録しています.
  icon 過去の観測結果

出典

 ・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
 ・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)