流星を電波を使って解析する流星電波観測

 
   
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2015年 流星群観測展望 =今年はふたご座流星群はここ数年で最高条件=


 2015年の流星群観測展望です.2015年は,ふたご座流星群が最高条件.その他の主要流星群も観測条件は全般的に良好です.

1月の観測展望2月の観測展望3月の観測展望4月の観測展望5月の観測展望6月の観測展望
7月の観測展望8月の観測展望9月の観測展望10月の観測展望11月の観測展望12月の観測展望

2015年流星群活動展望(総論)

 2015年は,年間三大流星群のひとつ,ふたご座流星群の観測条件が,ここ数年では最高の条件が整います.次回は2018年に比較的好条件が揃いそうです.このほか,しぶんぎ座流星群ペルセウス座流星群は,それぞれ観測制約があるものの,多くの流星数が見られることでは不動の地位です.
 このほか,2014年は特段突発出現の予想は出ていませんが,近くになると再計算され,公表されるケースもありますので,ペルセウス座流星群10月りゅう座流星群しし座流星群等は事前に観測条件をご確認下さい.

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1月の観測展望

 1月の主要流星群「しぶんぎ座流星群」は,眼視観測では月明かりがあり悪条件です.4日夜明け前が極大ですが,月を直接視界に入れないよう,月とは反対側を見ると良いでしょう.世界的には,モンゴルや中央アジアが好条件ですが,月明かりは世界的に同じです.なお,夜はメチャクチャ寒いので,防寒対策と共に車で移動される方は路面の凍結にご注意ください.
 その他の活動は,1月はあまり見られません.ここ数年特に突発出現があったという記録もありません.眼視観測では3月にかけて小流星群が活動しますので,出現する流星がどの群に属するのかどうかを判別するのはおもしろそうです.
 電波観測でも,例年しぶんぎ座流星群の活動を捉えることができます.2015年は2014年に引き続き,好条件で観測できそうです.その他は,異常がないことを日々確認することがとても重要です.ロングエコーは月初めがしぶんぎ座流星群の関係で多く捉えられるでしょう.

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2月の観測展望

 例年,2月は目立った流星群の活動はなく,眼視観測においても,電波観測においても顕著な流星活動を捉えることはありません.ただし,眼視観測ではこの頃,いくつかの小流星群が活動し,その構造はとても興味深いものがあります.群判定には少々慣れが必要ですが,流星の出現経路を記載し,流星群特定をしてみてはいかがでしょうか.
 流星電波観測では,ほとんど活動らしい活動を捉えることはないでしょう.しかし,何がいつ起こるかは誰にもわかりません.流星群活動の監視は継続して実施してください.また,この頃のデータは各観測地点の観測状況を計る上でとても重要な期間となります.Activity Levelにおいても,通常レベルの定義は2月・3月・9月のデータを使用することが多いので,継続した観測をお願いします.

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3月の観測展望

 2月同様,眼視観測・電波観測共に目立った活動は見られません.主体は2月同様,眼視観測では小流星群の特定,電波観測では流星群活動の監視と,通常レベルの測定となりそうです.

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4月の観測展望

 4月23日明け方に,1月以来の主要流星群「こと座流星群」が活動を見せます.2015年の観測条件としては,月明かりもなく好条件ですが,極大時刻が昼間ですので,状況によってはあまり流星数が増えないかもしれません.ただし,突発癖があり,突如として例年より多めの活動を見せることがあります.眼視観測では22日夜から23日未明にかけて要注意.  電波観測では,昼頃まで輻射点が昇っていますので,継続して異常な活動がないか監視しましょう.それ以外の活動は特にありませんが,5月上旬のみずがめ座η流星群に向けて,25日を過ぎると活動が捉えられるようになるでしょう.

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5月の観測展望

 5月は,7日未明にみずがめ座η流星群が極大を迎えます.2015年の極大予想時刻は国内では6日22時頃です.満月過ぎの月明かりがあるため,観測条件はよくありません.なお,1月のしぶんぎ座流星群とは異なり,極大は高原上のピークを迎えるので,多少前後しても大丈夫です.
 なお,みずがめ座η流星群は,日本からは輻射点高度があまり高くなりませんが,オーストラリアやニュージーランドなど南半球では,輻射点高度が高くなるので,多くの流星を見ることができるでしょう.大型連休等で南半球へ出かけられる方は治安等に気をつけながら是非ご覧になってみてください.
 世界的には,太平洋上が極大時刻となるので,ハワイやオセアニアへ行かれる方は好条件でしょう.ただし,月明かりは世界共通なので,月を直接見ないよう工夫してください.
 電波観測では月明かりは関係ありませんが,極大時刻はやや早いので,例年ほど条件はよくありません.ただし,前述通り高原上の活動ですので,前後数日間は活動を捉えることができるでしょう.ちなみに,6日の後に再度流星数があがる傾向があり,みずがめ座η流星群に依存するものなのか,昼間流星群に依存するものなのかは現時点では不透明です.
 このほか,眼視観測では特にありませんが,電波観測では6月の昼間流星群最盛期に向けて,昼間の流星数があがってくる時期です.年によっては,5月20日前後でエコー数が一度上昇することもあります.昼間群の活動形態は例年異なってくるので,今年の活動がどのように見られるのか注目です.

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6月の観測展望

 6月は,月末に,6月うしかい座流星群が極大を迎えます.ただし,この流星群は,ここ数年目立った活動はなく,どの程度の活動が見られるのかは未知数です.ちなみに2014年の極大日時は,28日6時頃です.この流星群以外には,眼視観測で見られるものとして,特に目立った流星群はありません.
 一方,電波観測では6月上旬に昼間流星群が極大を迎えます.8日頃に一回目,その数日後にもう一度極大を見せることが多いです.それぞれ,おひつじ群,ペルセウスζ群に起因すると考えられます.年によって活動状況が異なります.元々電波観測ではZHRを推定することが困難でしたが,最近では,この方法が確立しつつあり,毎年の活動規模を知る上ではとても重要な要素となります.
 電波観測でも6月うしかい座流星群の出現が見られれば捉えることはできるでしょう.しかし,とにかく活動を見せるのか見せないのかがわかりませんので,継続した観測をお願いいたします.

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7月の観測展望

 7月になるといよいよ流星群観測シーズンの到来といった様相となります.7月下旬には,みずがめ座δ流星群や,やぎ座流星群が極大を迎えます.眼視観測では,7月26日頃からは明らかに流星数が増えたと感じると思います.活動は21時前後には輻射点がそれぞれ昇ってきていますので,その後は朝まで観測できます.2015年は夜半以降月明かりもなく,好条件で観測できるでしょう!
 電波観測では,みずがめ座δ流星群の性質が良いためか,豊富な流星エコーが観測されます.おそらく,8月のペルセウス座流星群をしのいでいると思います.活動は20日頃から観測地点によっては見えてきます.例年7月23日から25日付近に一度ピークを捉え,その後高原上の活動が続いた後に30日の主極大を迎えます.30日は明らかにみずがめ座δ流星群ですが,23日付近の活動はよくわかっていません.2015年も同様の傾向となるのか注目です.

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8月の観測展望

 8月は,ペルセウス座流星群が極大を迎えます.月齢28なので,月明かりは全く問題なく観測できるでしょう.13日未明に注目です.ただし,極大が日本時間では昼間なので,ピークが見られるかどうかは微妙なところです.12日未明や14日未明もそれなりに活動は見られると思います.
 世界的には,アメリカからカナダにかけて好条件で観測できるでしょう.
 電波観測では,流星の対地速度が速いため,ロングエコーが多く観測される見ごたえのある流星群となりそうです.ただし,対地速度が速い故に,エコー数そのものは伸び悩むと思われます.例年,眼視観測ほどの顕著な活動グラフにはならないことが多く,眼視観測での活動規模指標となるZHRに換算して初めて全体像が見えてくると思います.電波観測では,日の出後も観測できますが,2015年は電波観測でも観測条件はあまりよくありません.
 このほか,8月上旬は7月のみずがめ座δ流星群や,やぎ座流星群の余韻が残るでしょう.年によっては,5日頃までは活動が見られると思います.20日頃には,はくちょう座流星群の極大がありますが,その活動を顕著に捉えることはほとんどないでしょう.ペルセウス座流星群が終わると,流星数は減少の一途をたどり,月末頃には活動が落ち着くと思われます.

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9月の観測展望

 9月は,ちょうど流星群活動の狭間とあって,眼視観測・電波観測共に目立った活動が見られないことが多いです.しかし,2011年には,2日や13日に電波観測を中心に突発的な活動が捉えられており,これが過去取り上げていなかっただけなのか,2011年だけの活動なのかとても興味深いところです.

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10月の観測展望

 10月りゅう座流星群が極大を見せます.2011年や2012年は比較的活発な活動が見られましたが,2015年は特に突発出現の予報はされていません.ただし,正直何が起こるかは見てみないことにはわかりません.一応,国際流星機構による極大とされている時刻は,日本時間で9日14時頃と昼間で条件はよくありません.
 2014年にはちょうどこの頃,10月きりん座流星群と思われる活動が観測されました.2015年はどうなるのか注目です.
 また,10月22日には,オリオン座流星群が極大を迎えます.2015年のピーク予想時刻は22日08時であり,月齢も8と夜半過ぎには沈みますから,観測条件は良いでしょう.活動そのものは高原上の活動となるので,前後数日間は同規模の活動が見られるでしょう.21日未明,22日未明あたりに注目です.ここ数年は,出現数が下がってきていますので,正直どの程度見られるのかはわかりませんが,明るめの流星群が多いですので,是非ご覧になってみてください.
 電波観測では,オリオン座流星群の対地速度が速い関係から,エコー数は伸び悩むと思いますが,ロングエコー数は増えるでしょう.ただし,例年,エコー数の極大とロングエコー数の極大が異なっているケースが多く,特にロングエコー数の極大が遅れる傾向があります.これが何を意味するのかとても興味深いところです.2015年もどうなるか注目です.

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11月の観測展望

 11月はしし座流星群が極大を迎えます.2002年の素晴らしい活動を最後に,希に活動レベルが上がるものの,当時のような華やかな活動はここ数年全く見られていません.基本的にはこの傾向がしばらくは続くと思われます.極大予想時刻は18日13時頃とあまり観測条件はよくありません.
 電波観測では,しし座流星群の活動は,突発出現がない限り,活動はほとんど捉えられないでしょう.対地速度が速いためロングエコーは散発すると思いますが,派手な活動とまではいかないと思います.
 このほか,5日頃を中心として,高原上の活動が見られることがあります.これは,おうし座流星群によるものと思われます.ロングエコー数も同様にあがることがあります.

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12月の観測展望

 12月はふたご座流星群が極大を迎えます.2015年のふたご座流星群は,ここ数年で最も観測条件が整います.15日3時頃がピークで,月明かりも問題ありません.14日日没後から15日夜明けにかけて,多くの流星を観測できるでしょう,空が暗い条件であれば,一晩で500個程度は見られると思います.次に条件が良くなるのは2018年になりそうです.
眼視観測でも,10日頃からはその活動が見えてくると思います.もし天候に恵まれないことがわかっている場合などは1日前倒ししてみてもいいかもしれません(後ろにずらすと,流星数が激減する傾向があります).
 電波観測でも多くのエコーがふたご座流星群では観測されます.おそらく年間最大の流星エコー数になると思います.国内では1時から2時頃に輻射点高度が天頂付近を通過するときにエコー数が激減する「天頂効果」が見られます.ロングエコーもそこそこ見られると思いますので,充実した流星群活動となるでしょう.2015年は観測条件もよく,素晴らしい活動を観測することが出来るでしょう.
 このほか,23日11時には,こぐま座流星群が極大を迎えますが,突発出現がない限り,その活動を捉えることは難しいでしょう.ただし,希に突発出現がありますので注意は必要です.