ステップ2(必要機材:アンテナを選ぶ)

流星電波観測を始めるためにはアンテナが必要です.また,アンテナと受信機を結ぶケーブルも必要です.

50MHz帯のアンテナ hro

53.755MHzや50.016MHz受信時に使用するアンテナについては,特に設置場所に制約がないのであれば,2素子のアンテナを購入してきましょう.「COMET製 CA-52HB,HB9CV 2エレ アンテナ」をお勧めします.他にもDIAMOND製のA502HBRや、RadixのRY-62Vなどがあります。

COMET製 CA-52HB,HB9CV 2エレ hro

HB9CVのアンテナはHROが始められた当初から使われているものです.重さも910gで比較的軽いので,扱いやすいでしょう.ただし,幅は3mあるので,広い場所を確保してください.

HB9CV photo1
コメット HB9CV 2el 楽天市場Amazon

購入について(ご参考)

【ご注意】
・楽天市場は、店舗によってかなり価格が違うので、よくご確認ください.
・中古品は出店者によって金額が大幅に違います.くれぐれもご注意ください.

Radix製 RY-62V 2エレ hro

RadixのRY-62V(下写真下は,CA-52HBに比べると,サイズは若干小さい(約2.2m.HB9CVは3m)ものの,重さは重い(1.3kg.CA-52HBは910g)ので注意してください.
RY-62Vアンテナ
Radix製 RY-62Vアンテナ CQオーム本店サイト

ご覧になっておわかりのように、いずれもサイズとしてはかなり大きなものになります.また,このアンテナは51MHzにあうよう設定されています.受信周波数と多少ずれていても観測はできますが,中に説明書があって,若干,素子の長さを短くすると,53.75MHzに合うように設定できます.ただし,穴をあけるなどの加工が必要なので注意して作業してください(なお、DAIMOND製は切る必要があるので,慎重に作業してください.Radixはねじタイプなので調整は容易です)

購入について(ご参考)

その他アンテナ

既に5素子のアンテナなどをお持ちの場合は,それで観測は可能です.新たに購入する必要性はありません.ただし,送信局(福井県)からの距離によっては,受信されるエコー数が少ないという話を聞いたことがありますので,一度試した後に検討してください.

FRO・VOR用アンテナ frovor

FROやVORを行う場合には,アンテナはFM放送受信用アンテナを基本的には使います.その中でもお勧めは,日本アンテナのAF-4です.

2024年1月15日現在,北朝鮮が対外扇動ラジオを中断し,手軽に使える送信局がなくなりました.今後新たな情報があればご連絡しますが,一旦は新たに始める方は「アマチュア無線を利用した電波観測」をご検討ください。(参考:[続報]朝鮮半島のFM放送について

日本アンテナ AF-4 frovor

日本アンテナ製AF-4は,76MHz~95MHzであれば特に改造なしで使用できます.4素子ですが,重さは730gなので軽くて,横幅も1.4m弱,組み立てもとても簡単なので扱いやすいでしょう.
日本アンテナ AF-4
日本アンテナAF-4

購入について(ご参考)

価格変動幅がショップ・時期によって大きいので注意してください。私はAmazonで2,900円(送料抜き)で購入しています。

DXアンテナ FA2 frovor

DXアンテナFA2は,通常のFM放送帯に加え,95MHz~108MHzのV-Low帯域まで受信できるアンテナです.このアンテナを用いると,日本だけではなく朝鮮半島のFM放送にも対応できるでしょう.ただし,FA2の場合は,横幅がAF-4と比べるとサイズが大きく(重さも850gとAF-4より重い),長辺が1.6mを超えるので,通常の宅急便では送ることができないとのこと.購入先とどのように受け取るのかをご確認ください(私の時は運送会社の支店まで取りに行くことになりました).

DXアンテナFA2(2素子)
DXアンテナFA2

購入について(ご参考)

本アンテナは,価格変動幅がショップ・時期によって大きいので注意してください.私は楽天市場で4,074円(送料別)で購入しています.

VORとして使う場合 vor

VORの場合は,受信周波数が108MHz~118MHz帯なので,FM放送用アンテナを切って短く加工する必要があります.詳しくは杉本弘文さんのホームページをご覧ください.

同軸ケーブル(アンテナと受信機を結ぶ)

HRO用ケーブル hro

アンテナと受信機を結ぶケーブルです.ケーブルには同軸ケーブルを用います.5DFB,5D2Vを選ぶとよいでしょう.また購入の際は,必ず両端に「M型コネクタ」が付いているものを購入してください.(写真の両端に付いているコネクタ).長さは,もし屋外のみで使用するのであれば10mもあれば十分ですが,今後長期観測を考えている場合は,アンテナの設置予定場所から屋内の受信機を置く予定場所までの距離+αの長さで購入してください.かといって長ければ良いというものでもないので,適度な長さのものを購入してください.

購入について(ご参考)

【ご注意】
・店舗や出品者によって価格が違うので、よくご確認ください.
・ケーブルは中古品はお勧めしません.新品を購入しましょう.

FRO用ケーブル frovor

FROは5CFBで十分です.受信機側の端子はF型コネクタが必要ですが,アンテナ側については,アンテナによってF型コネクタであったり,そのままケーブルを差し込むタイプだったりするので,購入するアンテナの説明書をよく読んでください(なお,F型コネクタの取り付け自体は難しくない(TVコネクタ同様)ので,ケーブル(コネクタなし)とF型コネクタを購入して加工するとよいでしょう.

長さは,もし屋外のみで使用するのであれば10mもあれば十分ですが,今後長期観測を考えている場合は,アンテナの設置予定場所から屋内の受信機を置く予定場所までの距離+αの長さで購入してください.かといって長ければ良いというものでもないので,適度な長さのものを購入してください.

購入について(ご参考)

【ご注意】
・店舗や出品者によって価格が違うので、よくご確認ください.
・ケーブルは中古品はお勧めしません.新品を購入しましょう.

変換コネクタ hrofrovor

特に受信機としてSDRを使う場合は,ケーブルコネクタと受信機の間で変換が必要です.SMAやMCXなどいくつかパターンがありますので,変換コネクタを忘れないようにしてください.SDR受信機R820T2&SDR+TCXO(温度補償型水晶発振器1PPM)の場合は,最終的にはMCXコネクタにする必要があります.

無線屋さんとかであれば片方(受信機側)を受信機の形状に合わせてもらうこともできるかもしれませんが,ネット等では臨機応変な対応は難しいので,変換コネクタを合わせて購入するとよいでしょう.

なお,SMAコネクタは50Ωですが,F型は75Ωのため,本当はこの変換が必要ですが,とりあえずは意図的に無視して使用するのも選択肢の一つです.(私は無視してます:笑)

購入について(ご参考)

【ご注意】
・店舗や出品者によって価格が違うので、よくご確認ください.
・変換コネクタは中古品はお勧めしません.新品を購入しましょう.

ステップ2-1:受信機を選ぶ  ステップ2-3:その他必要なもの