ステップ2(必要機材:その他必要なもの)

受信機やアンテナ・ケーブルに加え,状況に応じて必要になるものがあります.ただし,観測方法や設置環境で異なりますので,必要かどうかご確認ください.

電源(DC12V)※SDR受信機の場合は不要

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受信機の電源を確保しなければなりません(汎用無線機であれば本体に付属していることがほとんど).ほとんどの受信機はDC12Vで動作します.受信機の取扱説明書をよく読んでください.また,+と-の極性がありますので,接続だけは間違えないように気を付けてください.受信機自体にも記述されていますが,HRO専用受信機の場合は線の中心が+です.機器によって逆(センターマイナス)の場合がありますので気をつけてください.

正しく接続しないと事故・火災の危険があります.十分にご注意ください.

DC12V専用のアダプタでも構いませんし,お金はかかりますが,電圧を自由に設定できる電源装置を使うのも良い方法です.左側の写真がDCアダプタ,右側が電源装置の写真です.

DCアダプター 電源装置

屋外の場合は,電池BOXで対応しましょう(下写真参照).12Vなので単一の乾電池8本です.一夜は軽く耐えますので大丈夫です.ただし,単一乾電池8本に対応した電池BOXを探すのは意外と苦労するかもしれません.インターネットでも楽天市場やAmazonでは値段が意外と高く,適正価格がわかりにくいです.私はマルツオンラインで買いましたが,2021年3月に購入した時は税抜き454円/個(石川製作所製※この会社名で型番C109で検索した方がよいかもしれません)でした.

電池ボックス

受信機にSDRを使う場合は,USB接続ですので,電源を用意する必要はありません.

アンテナポール

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アンテナポールは,一晩程度の臨時的な観測であれば,塩ビパイプでも十分ですが,常設では避けてください.常設の場合は,紫外線や風雨に耐える必要があるため,専用のアンテナポールを購入しましょう.ただし,電気量販店のアンテナポールは意外と高価なので,個人的には,ホームセンターにある足場のパイプを使っていました(ただし,ちょっと大きめの「資材売場」等があるホームセンターでないと,置いていません).

固定用針金・金具

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金具アンテナを固定するための針金・金具です.針金はピンキリですが,「アンテナ専用の固定針金を購入した方が無難」です.アンテナ売り場やインターネットで購入してください.また,針金は右写真のような金具です.針金の長さを調整して,しっかりと固定するための金具です.大きさも様々なものがありますが,これは特別大きなものを買う必要はないでしょう.なお,アンテナ専用品としてもありますが,ホームセンターの一般的な金具として購入された方が安いです.強度は全く問題ないです.

ベランダの支柱等に括り付けるのも一案ですが,強度にはくれぐれも注意してください.
ケーブルタイ(結束バンド)で固定するのもよいのですが(私も使っていました),必ず「屋外用」のケーブルタイを使ってください.「対候性」「屋外用」といったキーワードがあるものにしてください.通常のケーブルタイは紫外線で徐々に劣化します.その結果,強風等で切れる危険があります.必ず屋外用のものを使うと共に,複数個付けて,強度という側面もありますが,万が一,一本切れても大丈夫なようにしておいてください.そして定期的に交換しましょう.

ビニルテープ(自己融着テープ)

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これは,アンテナとケーブルの接続部分に防水として使用します.ビニルテープでも構いませんが,自己融着テープの方がいいですね.また,定期的に貼りかえるようにしてください.長期観測には重要なもので,意外と忘れがちですので,忘れないように購入して防水対策をしてください.セロハンテープはダメです.
なお,FROの場合,防水キャップが付属していることがあります(AF-4などは付属しています).

防水キャップが付属されている場合は,「自己融着テープを貼らないでください」と書いてあるケースもありますので,取扱説明書をよく読んで対応してください.

音声ケーブル※SDR受信機の場合は不要

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地味に忘れるのが,音声関係.汎用受信機の場合は,受信機とパソコンとを接続する音声ケーブルを忘れないようにしてください.通常パソコン側がミニジャックです。両端子オスを購入してください(あまり延長ケーブルによる接続はしないほうがいいです).長さは受信機とパソコンの距離を測って若干余裕を持たせてください.
なお,今どきは大丈夫かもしれませんが,昔はパソコンからノイズが出たので,ノイズを拾うようであればパソコンと受信機を離して設置してください.ただし,長ければいいというものでもないので,あくまで様子を見ながらで.なお,音声は本当はモノラルですので,モノラルケーブルで構いません.ただ,なんか気になるので一応私はステレオケーブルを使っていました.また,パソコンはミニですが,汎用受信機側は標準プラグのケースがほとんどなので,変換コネクタを購入しておきましょう.

SDR受信機の場合はUSB接続で受信機の音がパソコンに取り込まれますので,購入不要です.

パソコン

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自動観測をするうえでパソコンは必須です.基本的にWindowsパソコンです.なお,観測ソフトについては,別ページにて紹介します.SDR受信機ではない場合,大したスペックは必要としないので,最近販売されている安価なパソコンで大丈夫です.中古でも十分.

SDR受信機の場合は,Windows7以降,CoreXXのスペックをもったパソコンを用意してください(一応,Atom N270 1コア 1.6GHz メモリ1GB(Win7Starter)でも動きましたが,CPU使用率が常に70%を越えており,メモリ不足のメッセージも出ます・・・汗).パソコンは中古でも大丈夫です.なお,自宅内のネットワークにつなぐ場合は,ウィルス対策などセキュリティ観点の対応だけは忘れないようにしてください.

個人で購入するパソコンはそもそも24時間365日稼働させることを想定していない.特に夏場の場合,パソコンが熱くなるケースがあります.
(参考:ノートパソコンの過熱に注意!
ウィルス対策などは各自ご対応ください.たとえ個人だとしても標的の例外ではありません.
電源はタコ足配線とならないよう注意してください.

ステップ2-2:アンテナ・ケーブル  ステップ3:機材を組み立てよう