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しぶんぎ座流星群の基本情報・観測条件

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しぶんぎ座座流星群とは,毎年1月のお正月にピークを迎える三大流星群のひとつです.本ページでは,しぶんぎ座流星群の基本情報,2023年以降のピーク時刻,見頃やポイントについて,目で見る眼視観測および電波観測それぞれの観点で紹介します.

しぶんぎ座流星群の概要

 しぶんぎ座流星群は,1月にピークを迎える年間の三大流星群のひとつであり,お正月に多くの流星を見せてくれます.流星電波観測でも毎年多くのエコーが観測され,毎年3日頃から活動が顕著になります.最盛期の期間は数時間程度と,その時刻が昼間になるか夜になるか,年によって当たり外れがある流星群です.日本では,22時過ぎに昇り,夜明けまで一晩中見ることができます.電波観測では,南中する8時頃を挟んで前後2,3時間は天頂効果が見られます.その後,昼過ぎにかけて継続して観測できるでしょう.
 南半球では放射点の高さが低くなる事に加え,この時期は夏なので,見られる時間も限られるでしょう.北半球で観測条件が良い流星群です.なお,現在の88星座の中に「しぶんぎ座」という星座はありませんが,88に整理される前に「壁面四分儀座」が現在の放射点位置にあったことに由来します.

しぶんぎ座流星群基本情報

しぶんぎ座流星群の基本情報について,光学系観測を中心とした情報(国際流星機構:IMO)と本プロジェクト(IPRMO)による情報を紹介します.

名称(和名) しぶんぎ座流星群
学術名(コード) Quadrantids(010 QUA)
出現期間 (IMO)12月28日~1月12日
(IPRMO)1月2日~1月5日
ピーク太陽黄経 (IMO)283°.15
(IPRMO)283°.15
※ピーク日時は年によって違う.「今後の観測条件」参照
ピーク時放射点 赤経 230°.1度 / 赤緯 +48°.5度
特徴 (IMO)極大出現数(ZHR):120,光度比2.1
(IPRMO)ActivityLevel=4.0,FWHM= -0°.35/+0°.30
母天体・対地速度 96P/Machholz 1,V=41km/s

[上表について]
※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構(IMO)のデータを優先

2023年しぶんぎ座流星群 日本での観測条件

2023年しぶんぎ座流星群の日本におけるピーク時刻等を加味した観測条件を,目で見る眼視観測電波観測それぞれの観点で紹介します.

2023年電波観測の観測条件

総 評
Good
電波観測では薄明や日の出自体は関係ありません.日本において,2023年はしぶんぎ座流星群の放射点が昇っている時間帯ですが,やや西に傾いており,放射点高度は40度程.流星エコーと共にロングエコー数も増えるか注目しましょう.

流星電波観測による2023年しぶんぎ座流星群出現予想数
このグラフは,流星電波観測による過去の結果から,流星エコー数が通常よりどの程度多くなりそうかを計算したものです.ピークの4日のみならず,3日でもエコー数の増加は見られるでしょう.なお,天頂効果は考慮していませんのでご注意ください.しぶんぎ座流星群は天頂効果が見られます.

2023年眼視観測(目で見る場合)の観測条件

総論
Bad
満月前の月とピークは日中で条件は良くない.東京では4:30頃沈み,薄明開始は5:20頃.月が西に傾いたころから薄明開始までの1時間ちょっとが見頃.
月齢条件
Bad
月齢12
月齢12
月齢12と満月前の月明り.月が沈むのは東京で4:30頃.
ピーク時刻
(JST)
Bad
1月4日
12時頃
ピーク時刻は日本からは日中.4日未明は増加傾向が見られて夜明けとなるでしょう.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,月明りがあるので,月が視界に入らない東の方角を見るとよいでしょう.また,できる限り街明かりが少ない方向を見るとよいでしょう.
おすすめの
時間帯(日本時)
1)1月3日22:00~4日夜明け
2)1月2日22:00~3日夜明け
<注意事項>
  • 夜は想像以上に寒いです(真面目に寒い).厳重な防寒具を身につけて観測してください.
  • 寒いからと直火はNGです.温かい飲み物を用意するといいでしょう.
  • 私有地への無断立ち入りはダメ.ゴミは持ち帰りましょう.当たり前を当たり前に.
  • 感動する気持ちはよくわかりますが,頑張って大声は抑えてください.
  • 車は暖かく,寝不足になりますので,居眠り運転をしないよう計画的に移動しましょう.
  • 治安には十分ご留意頂き,お子様には必ず大人の方が付き添ってください.
しぶんぎ座流星群ピークの夜空
2023年しぶんぎ座流星群ピークの夜空
日本時間で2022年1月4日05:30(東京)の夜空.
星図:StellaNavigator/AstroArtsアストロアーツ楽天市場店Amazon

全世界で見た時の2023年観測条件(海外での観測条件)

総 評 月明りの影響は万国共通.ピーク時刻からするとヨーロッパが好条件.北緯が約42度より高い地域(ヨーロッパ等)では,放射点が沈みません.また,南半球では放射点高度が低く,多くの流星を見ることはできないでしょう.
海外でご覧になる場合は,くれぐれも治安にはご注意ください.

日本国内における今後の観測条件(2023~2030年)

1月
JST
ピーク時刻
283°.15
月齢 条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
2023年 4日12時 12 Bad Good 満月手前でピークが日中.電波では12時なら観測できる時間帯
2024年 4日18時 22 Bad Bad 月明りと夕方のピークで条件が悪い.国内電波観測も同様
2025年 4日00時 4 Good Normal 月明り問題なし.ピーク時刻が若干早いが,好条件に恵まれる
2026年 4日06時 15 Bad Best 眼視観測では満月で悪条件.電波観測では最高条件
2027年 4日12時 26 Bad Good 月明りと日中ピークで眼視観測では悪条件.電波では好条件
2028年 4日18時 7 Bad Bad 月明りはないが,ピーク時間が夕刻と眼視・電波ともに悪条件
2029年 4日01時 19 Normal Good ピークは夜間も月が明るい.電波観測では好条件
2030年 4日07時 0 Good Best 月明りがなく好条件.眼視ではピーク時刻は薄明時間帯
  • 月齢は1月4日です.情報はこよみのページより.
  • ピーク時刻はFAS府中天文同好会のページより太陽黄経から換算(10分ほどの誤差があるとのこと).なお,ピーク時刻が00分~30分までは前の時刻で表示しています(例:06:28の場合は06時と表記).
  • 時刻は日本時(JST).
  • 観測条件は,眼視の場合,ピーク時刻における月齢・薄明・放射点高度から判断.電波観測条件は,ピーク時刻における放射点高度より,BestGoodNormalBadの順で表記.基本的に本プロジェクトの独断なので,他サイトとは違う表記の場合があります.

しぶんぎ座流星群の歴史

意外と昔の記録はなく,1835年,1836年頃に比較的まとまった活動が見られたようです.イタリアには1825年の記録がありますが,この近辺の記録が最古であり,記録の中心は1900年に入ってからです.1864年,1909年,1922年,1965年,1970年,1987年,1992年は,平均的な活動よりも活発な活動が観測されており,1987年や1992年はZHR140付近まで活発化しています.ここ数年はZHR100付近の活動が継続しています.
電波観測では2002年や2014年,2016年,2019年そして2021年に比較的活発な活動が観測されています.

過去のしぶんぎ座流星群観測結果

過去の流星電波観測による観測結果を収録しています.
icon 過去のしぶんぎ座流星群電波観測結果

出典

・HandBook for Visual Observation - The International Meteor Organization (1995)
・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)
・Meteor Shower Workbook 2014 (J.Rendtel) - International Meteor Organization (2014)
・2023 Meteor Shower Calendar (J.Rendtel) - International Meteor Organization (2022)
・IAU Meteor Data Center

参考ページ

国際流星機構(IMO)
国立天文台
国際天文学連合(IAU)
流星の部屋(内山茂男氏)

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