4月こと座流星群

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4月こと座流星群(Lyrids)

しぶんぎ座流星群以来の,主要流星群で,毎年,電波観測でも眼視観測でも観測することができます.母彗星はC/1861 G1 Thatcher彗星です.ところが母天体には何も関係なく突発癖があります.1922年や1945年,1982年に突発出現が観測されました.計算上は当面の間突発出現が観測されることはなさそうですが,いつどの程度の出現を見せるかはわかりませんので,注目しましょう.従前は「こと座流星群」と呼ばれていましたが,国際天文学連合により,正式名称が「4月こと座流星群」に変更されました.

2021年の4月こと座流星群 観測条件

2021年の4月こと座流星群の日本における観測条件は「あまりよくない」です.

月齢条件
月齢11
月齢11
月齢11の月があります.夜明け前には沈むため,月が西に傾いてから数時間は好条件で観測できるでしょう.
極大時刻
(JST)
4月22日
22時頃
日本では夜間で,放射点も見られる時間帯ですが,月明りがあるのが残念.月と反対側がこと座の方向にもなりますので,東側をご覧になっているとよいでしょう.

日本国内における2021年眼視観測(目で見る場合)の観測条件

総 評
ピーク頃は月があるため,月とは反対側を見る.そして,日が変わって2時頃には沈むため,薄明が始まる3:30頃までが好条件.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,月があるため,東側を中心にまずはご覧になり,月が西に傾いたら,基本的にはどこをご覧になっても大丈夫です.
見頃となる
時間帯
4月22日20時頃~23日明け方(日本時)
注意事項 ・春とはいえ,夜はまだ冷えます.防寒を忘れないようにしましょう.
・ただし,直火で暖を取るのは危険なのでNG.温かい飲み物を持参するのがよいでしょう.
・私有地には絶対に無断で入らない.ゴミは持ち帰ること,そして大声で騒がないこと.
・居眠り運転にはくれぐれもご注意ください.計画的に移動するようにしてください.
・小さなお子様には必ず保護者の付き添いをお願いいたします.
・小動物や大型の動物が目覚める頃でもあるので,付近の目撃情報等にはご留意ください.


日本時間で2021年4月22日22:00(東京)の夜空.しし座のレグルス付近に月がある.
星図:StellaNavigator/AstroArts (アストロアーツ楽天市場店)/(Amazon)

4月こと座流星群に関する情報

名称(和名) 4月こと座流星群
学術名(コード) April Lyrids(LYR)
極大太陽黄経 32°.32
極大時輻射点 赤経 = 271°.4度 / 赤緯 = +33°.6度
出現期間 4月16日~4月25日(極大時刻は年によって違う.観測条件を参照)
性質 極大出現数(ZHR):18,光度比2.1,対地速度: 49km/s
母天体 C/1861G1 Thatcher

※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構のデータを優先

極大夜の観測条件(2021~2025年)

4月 JST 極大時刻 月齢 条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
2021年 22日22時 11 満月手間で観測条件が悪い.ピーク時刻は問題ナシ
2022年 23日04時 21 最高 電波観測では全く問題なし.眼視観測では下弦の月がある
2023年 23日10時 2 月明りはないが,ピークは日中.電波観測の観測条件は良い.
2024年 22日16時 14 ピーク時間日中で,ほぼ満月と観測条件が悪い年
2025年 22日22時 24 下弦の月があって眼視観測の条件は悪い.電波はまずまず

※月齢は23日0時頃です.時刻は日本時(JST).

4月こと座流星群の歴史

こと座流星群の記録は,流星群の中ではかなり昔から残っている流星群で,最初の記録は今から2000年以上も前の中国で記録されています.活発な活動は紀元前687年や紀元前15年に見られたようです.その後も,1040年や1096年と記録が続きます.1803年にはアメリカで,15分に167個(ZHR670相当)の記録があります.
最近では,1922年にギリシャ,1945年に日本,1982年に北アメリカでZHR100を越える活発な活動が観測されました.ただし,これらの活動は本当に短く,おおよそ1時間程度のようです.
ここ30年あまり,ZHR100を超えるような突発出現が捉えられてはいませんが,2009年2011年2012年など,電波観測では通常活動よりやや突出した活動を捉える年もあります.

過去の観測結果

過去の流星電波観測結果による結果を中心に収録しています.
icon 過去の観測結果

出典

・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)
・Meteor Shower Workbook 2014 (J.Rendtel) – International Meteor Organization (2014)
・2021 Meteor Shower Calendar (J.Rendtel) – International Meteor Organization (2020)

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