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4月こと座流星群の基本情報・観測条件

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4月こと座流星群に関する情報,2022年以降の観測条件を提供しています.目で見る眼視観測,昼夜天候関係なく観測できる電波観測について,それぞれの観点で紹介.

4月こと座流星群の概要

4月こと座流星群は,数こそ少ないものの,毎年,電波観測でも眼視観測でも観測することができます.近年では,1922年や1945年,1982年に突発出現が観測されました.計算上は当面の間突発出現が観測されることはなさそうですが,いつどの程度の出現を見せるかはわかりませんので,注目しましょう.従前は「こと座流星群」と呼ばれていましたが,国際天文学連合により,正式名称が「4月こと座流星群」に変更されました.

4月こと座流星群(April Lyrids)について

4月こと座流星群の基本情報について,光学系観測を中心とした情報(国際流星機構:IMO)と本プロジェクト(IPRMO)による情報を紹介します.

名称(和名) 4月こと座流星群
学術名(コード) April Lyrids(006 LYR)
出現期間 (IMO)4月14日~4月30日
(IPRMO)4月22日~4月23日
ピーク太陽黄経 (IMO)32°.32
(IPRMO)32°.20
※ピーク日時は年によって違う.「今後の観測条件」参照
ピーク時放射点 赤経 271°.4度 / 赤緯 +33°.6度
特徴 (IMO)極大出現数(ZHR):18,光度比2.1
(IPRMO)ActivityLevel=0.6,FWHM= -0°.40/+0°.60
母天体・対地速度 C/1861G1 Thatcher,V=49km/s

[上表について]
※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構(IMO)のデータを優先

2022年の4月こと座流星群 観測条件

2022年4月こと座流星群の日本におけるピーク時刻等を加味した観測条件は,電波観測では「好条件」目で見る場合は「よくない」です.目で見る眼視観測電波観測それぞれの観点で紹介します.

2022年眼視観測(目で見る場合)の観測条件

2022年の4月こと座流星群の日本における観測条件は「あまりよくない」です.

総論
Normal
月明りがあることと,ピーク時刻(23日4時)が薄明中,そして元々見られる数が多い流星群ではないので,月明りがある中で観測条件としてはあまりよくないでしょう.
ただし,放射点自身は薄明が終わる22日20時頃から見えていますので,夜半までは暗夜.月が昇った後は,月を視界に入れないよう北側~西側を見るとよいでしょう.
月齢条件
bad
月齢21
月齢21
月齢21の月があります.半月よりも少し膨らんだ月です.意外と存在感があるのがこの月齢.いて座(南側)に月があり,東京の場合,月は0:30頃に昇ります.
ピーク時刻
(JST)
Normal
4月23日
04時頃
ピーク時刻は日本で薄明が始まっている時間帯です.薄明は東京で3:30に始まります.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,月明りがあるので,月を視界に入れない方角(天頂~北~西側)を見ましょう.
おすすめの
時間帯(日本時)
4月22日20:00~23日夜明け
前後も日でも多少は見えますが,数は激減します.
<注意事項>
  • この時期でも夜は意外と冷えます.特に北日本や山間部では防寒具を用意しましょう.
  • 寒いからと直火はNGです.温かい飲み物を用意するといいでしょう.
  • 動物が目覚める時期です.大型動物の情報はこまめにチェックしてください.
  • 私有地への無断立ち入りはダメ.ゴミは持ち帰りましょう.当たり前を当たり前に.
  • 感動する気持ちはよくわかりますが,頑張って大声は抑えてください.
  • 車は暖かく,寝不足になりますので,居眠り運転をしないよう計画的に移動しましょう.
  • 治安には十分ご留意頂き,お子様には必ず大人の方が付き添ってください.
4月こと座流星群ピークの夜空

2022年4月こと座流星群ピークの頃の夜空
日本時間で2022年4月23日03:00(東京)の夜空.いて座に月がある.
星図:StellaNavigator/AstroArts (アストロアーツ楽天市場店)/(Amazon)

2022年電波観測の観測条件

 2022年4月こと座流星群の日本において,「流星電波観測」では,放射点高度も十分で観測条件は良好です.(参考:眼視観測の場合

総 評
Best
電波観測では月明り有無や日中かどうかは関係ありません.日本において,2022年は4月こと座流星群の放射点が昇っている時間帯にピークを迎えるため,観測条件は好条件.放射点高度も十分!電波観測の過去の統計値からするとピークは眼視観測よりも若干早め.

流星電波観測による2022年こと座流星群出現予想数
このグラフは,流星電波観測による過去の結果から,流星エコー数が通常よりどの程度多くなりそうかを計算したものです.ピークの23日以外は,活動の増加を捕らえることは難しいでしょう.

全世界で見た時の2022年観測条件(海外での観測条件)

総 評 月明りは万国共通.ピーク時刻からすると中央アジアが好条件.北緯が約42度より高い地域(ヨーロッパ等)では,放射点が沈みません.また,南半球では放射点高度が低く,多くの流星を見ることはできないでしょう.
海外でご覧になる場合は,くれぐれも治安にはご注意ください.

4月こと座流星群の観測条件(2022~2030年)

4月 JST 極大時刻
32°.32
月齢 条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
2022年 23日04時 21 Normal Best 電波観測では全く問題なし.眼視観測では月明りとピークは薄明時間
2023年 23日10時 2 Bad Good 月明りはないが,ピークは日中.放射点高度も低く電波もイマイチ
2024年 22日16時 14 Bad Bad 満月に加え放射点がピーク時間帯は地平線下.電波も眼視も条件よくない
2025年 22日22時 24 Good Good ピークは夜間で月明りナシ.放射点高度が20度程とやや低め.
2026年 23日04時 5 Good Best 月明りはないがピークは薄明で惜しい.電波では好条件
2027年 23日11時 16 Bad Normal ほぼ満月+日中ピークで条件悪.電波でもピーク時の放射点高度は低い
2028年 22日17時 27 Bad Bad 月明りは問題ないが,日中のピークかつその時間は放射点が沈んでいて条件悪
2029年 22日23時 9 Normal Best ピークは夜間だが月が1時30分頃まで影響あり残念.電波観測では好条件
2030年 23日05時 20 Bad Best 夜半から月明り.ピーク時刻も日の出頃と条件悪い.電波では好条件
  • 月齢は4月23日です.情報はこよみのページより.
  • ピーク時刻はFAS府中天文同好会のページより太陽黄経から換算(10分ほどの誤差があるとのこと).なお,ピーク時刻が00分~30分までは前の時刻で表示しています(例:06:28の場合は06時と表記).
  • 時刻は日本時(JST).
  • 観測条件は,眼視の場合,ピーク時刻における月齢・薄明・放射点高度から判断.電波観測条件は,ピーク時刻における放射点高度より,BestGoodNormalBadの順で表記.基本的に本プロジェクトの独断なので,他サイトとは違う表記の場合があります.

4月こと座流星群の歴史

こと座流星群の記録は,流星群の中ではかなり昔から残っている流星群で,最初の記録は今から2000年以上も前の中国で記録されています.活発な活動は紀元前687年や紀元前15年に見られたようです.その後も,1040年や1096年と記録が続きます.1803年にはアメリカで,15分に167個(ZHR670相当)の記録があります.
最近では,1922年にギリシャ,1945年に日本,1982年に北アメリカでZHR100を越える活発な活動が観測されました.ただし,これらの活動は本当に短く,おおよそ1時間程度のようです.なお,母彗星はC/1861 G1 Thatcher彗星ですが,母天体の周期には特に関係なく突発癖があります.
ここ30年あまり,ZHR100を超えるような突発出現が捉えられてはいませんが,2009年や2011年,2012年など,電波観測では通常活動よりやや突出した活動を捉える年もあります.

4月こと座流星群の流星電波観測結果

過去の流星電波観測による観測結果を収録しています.
icon 4月こと座流星群の観測結果

出典

・HandBook for Visual Observation - The International Meteor Organization (1995)
・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)
・Meteor Shower Workbook 2014 (J.Rendtel) - International Meteor Organization (2014)
・2022 Meteor Shower Calendar (J.Rendtel) - International Meteor Organization (2021)
・IAU Meteor Data Center

参考ページ

国際流星機構(IMO)
国立天文台
国際天文学連合(IAU)
流星の部屋(内山茂男氏)

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