ぎょしゃ座流星群の基本情報・観測条件


ぎょしゃ座流星群(9月)に関する基本情報・2021年以降のピーク時刻等観測条件を提供しています。目で見る眼視観測、電波観測それぞれの観点で記載。

概要

ぎょしゃ座流星群は,8月末~9月上旬にかけて見られる流星群ですが,通常はZHR5程度とほとんど活動を見せない流星群です.2007年にZHR90程の突発出現を見せました.2021年にも佐藤幹哉氏,Lyytinen氏,Vaubaillon氏によって突発出現が予想されており,要チェックです.

2021年のぎょしゃ座流星群 観測条件

2021年ぎょしゃ座流星群の日本におけるピーク時刻等を加味した観測条件は,「良好」です.

月齢条件
normal
月齢23
月齢23
月齢23.しかも,おうし座とふたご座の間にあるため,ぎょしゃ座の放射点近く.ただし,影響は限定的か.月明りを避けてご覧ください.
極大時刻
(JST)
normal(?)
9月1日12時頃

9月1日6時頃
(要注意)
通常ピークは1日12時頃と日本では昼間.また,2021年の突発出現予想は日本時間で6時頃と夜明け後となる.ただし,数時間レベルでのズレの可能性はあるため,1日夜明け前はいずれにしても要チェック.

日本国内における眼視観測(目で見る場合)の観測条件

総 評
good
2021年は突発出現の可能性があるため,9月1日に日付が変わった頃から要注意.予想時刻が数時間前倒しになると日本では夜間となるため要チェック.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,月があるため,月や市街地ではない方角を見るとよいでしょう.
見頃となる
時間帯
9月1日0時頃~夜明け(日本時)
注意事項・9月頭とはいえ,夜は冷える頃です.長袖を必ず持参しましょう.
・野生動物には注意してください.
・私有地への無断立ち入りはダメ.大声もNG.そしてゴミは持ち帰りましょう.
・寝不足での運転は危険です.居眠り運転をしないよう計画的に移動しましょう.
・治安には十分ご留意頂き,お子様には必ず大人の方が付き添ってください.
・新型コロナウィルス感染症対策にご協力をお願いいたします.

2021年ぎょしゃ座流星群ピークの頃の夜空
日本時間で2021年9月1日03:30(東京)の夜空.月が近くにあるため,月を視界から避けると良.
星図:StellaNavigator/AstroArts (アストロアーツ楽天市場店)/(Amazon)

日本国内における電波観測の観測条件

総 評
best
電波観測では月明りは関係なく好条件で観測できます.9月1日に日付が変わる頃から,昼過ぎまで観測できるため,この日は要チェック.予想通りであれば,1日6時頃に突発出現となる.ただし,対地速度が66km/sと速いため,活動を捉えることができたとしても,エコー数そのものは伸び悩む可能性もあります.

全世界で見た時の観測条件(海外での観測条件)

総 評突発出現の可能性がある時間帯における観測最適地は,西アジアから東ヨーロッパ.通常ピークはヨーロッパ方面です.緯度は中緯度(北緯40-50度付近)が好条件です.月明りは万国共通.なお,いずれにしても突発出現は確約されたものではありませんので,9/1未明は各地で要チェックとなるでしょう.なお,海外でご覧になる方は,治安にはくれぐれもご注意ください

ぎょしゃ座流星群に関する情報

名称(和名)ぎょしゃ座流星群
学術名(コード)Aurigids (206 AUR)
極大太陽黄経158°.6
極大時輻射点赤経 = 91° / 赤緯 = +39°
出現期間8月28日~9月5日
性質極大出現数(ZHR):6,光度比2.5,対地速度: 66km/s
母天体C/1911 N1

※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構のデータを優先

極大夜の観測条件(2021~2025年)

9月
JST
極大時刻月齢条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
158.6
2021年1日12時23最良ぎょしゃ座に月があるが,影響は限定的か.電波は好条件.電波では1日昼頃まで要チェック
2022年1日18時5月明りはないがピーク時刻は放射点が地平線下&日本からは夕方
2023年2日00時16ピーク時刻は問題ないが,ほぼ満月と月明りがある.電波は条件良
2024年1日6時28最良月明りはないがピーク時刻は夜明け.電波では好条件となる.
2025年1日12時9夜半以降が見頃なので,月は夜半に沈むため空は暗い.ただしピーク時刻は日中.電波では観測可

※時刻は日本時(JST)です.月齢は9/1正午(JST)

ぎょしゃ座流星群の歴史

過去1935年,86年94年,2019年にZHR30~50の出現が記録されています.ただし,86年や94年はデータ数そのものも少ないため,参考程度.また,通常この時期は定常的に観測している時期でもないため,単純に記録されていないだけという可能性もあります.2007年に初めてぎょしゃ座流星群の突発出現の可能性が計算によって指摘され,多くの方が注目しました.太陽黄経158°.556±0°.003でピークが観測されています.通常は顕著な活動を捉えることはありません.

ぎょしゃ座流星群のこれまでの観測結果

過去の流星電波観測によるぎょしゃ座流星群観測結果を収録しています.
icon ぎょしゃ座流星群の電波観測結果

出典

・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)
・Meteor Showers and their Parent Comets (P. Jenniskens) (2006)
・Visua observations of the Aurigid peak on 2007 September 1. (J.Rendtel), WGN 35 (2007)
・Meteor Shower Workbook 2014 (J.Rendtel) – International Meteor Organization (2014)
・2021 Meteor Shower Calendar (J.Rendtel) – International Meteor Organization (2020)