流星を電波を使って解析する流星電波観測

 
   
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しぶんぎ座流星群(Quadrantids)


 しぶんぎ座流星群は,年間の三大流星群のひとつであり,お正月に多くの流星を見せてくれます.流星電波観測でも毎年多くのエコーが観測され,毎年3日頃から活動が顕著になります.最盛期の期間は数時間程度と,その時刻が昼間になるか夜になるか,年によって当たり外れがある流星群です.
 2006年に発表された国際流星機構の結果と,2009年に国際天文学連合が決定した新流星群リストの結果とはピーク時間が若干違います.時間にすると3時間ほど違いますが,下表の極大夜の観測条件については,国際流星機構のデータで計算しています.もし変換する場合は3時間ほど足して頂ければ,国際天文学連合の時刻になります.
 なお,この流星群は,南半球では放射点の高さが低くなるため,見られる流星が極端に減ります.北半球で観測条件が良い流星群でしょう.

2016年のしぶんぎ座流星群 観測条件

2016年しぶんぎ座流星群の日本における観測条件は,「あまりよくない」です.

月齢条件 月齢24 夜半過ぎに月が昇るため条件は良くないが,月の面積からするとまずまずか?
極大時刻
(JST)
1月4日
17時頃
眼視観測では4日夕方が極大日.電波でも観測条件は悪い.4日未明は上昇傾向,5日未明は減少傾向がみられるか.

日本国内における2016年眼視観測(目で見る場合)の観測条件
総 評月明かりもあるが,極大時刻が日本では夕方のため条件はよくない.4日未明・5日未明がおすすめの日.ピーク時刻とはずれるが、4日夜明け前が特に注目。
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,月明かりがあるので,月明かりの影響が少ない方角を見ましょう.
見頃となる
時間帯
(第一候補)1月5日0:00〜夜明け(日本時)
(第二候補)1月4日0:00〜夜明け(日3時)
注意事項夜は想像以上に寒くなります.かなり寒いです.直火で暖をとることは危険なのでやめましょう.温かい飲み物と,厳重な防寒具を身につけて観測に臨みましょう.また,運転は路面凍結や居眠り運転にはくれぐれもご注意ください.

全世界で見た時の2016年観測条件(海外での観測条件)
総 評月明かりがあるのは世界どこでも同じ.極大時刻からすると,アメリカ西部.また,緯度が高ければ当然観測条件は良いが,寒いのが難点.南半球からはほぼ見えない.

日本国内における2016年電波観測の観測条件
総 評電波観測でも極大時刻は地平線下なので条件は悪い.4日未明と5日未明でそれぞれ上昇・下降の傾向がつかめるか.4日未明から昼頃までは観測できるでしょう.

しぶんぎ座流星群に関する情報

名称(和名) しぶんぎ座流星群
学術名(コード) Quadrantids(QUA)
極大太陽黄経 (IMO)283°.16
(IAU)283°.28
極大時輻射点 (IMO)赤経 230°.1度 / 赤緯 +48°.5度
(IAU)赤経 230°.28度 / 赤緯 +49°.5度
出現期間 1月1日〜1月5日(極大時刻は年によって違う.観測条件を参照)
性質 極大出現数(ZHR):120,光度比2.1,対地速度: 41km/s
母天体 96P/Machholz 1
※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構のデータを優先
※IMO:国際流星機構,IAU:国際天文学連合

日本国内における極大夜の観測条件(2016〜2020年)

1月
JST
極大時刻
283°.16
月齢 条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
2016年 4日17時 24 月はまずまず.極大時刻が夕方のため日本では観測条件が悪い
2017年 3日23時 6 月の影響は問題なし.極大が23時とやや早い.4日早朝に注目
2018年 4日05時 17 最高 眼視は満月過ぎの月.極大時刻は好条件.電波では最高条件
2019年 4日11時 28 最高 月齢は問題なし.極大が日の出後.電波観測では最高条件
2020年 4日17時 9 月明かりは問題ないが,極大時刻が夕方と日本は条件悪い
※月齢は4日0時頃です.時刻は日本時(JST).

しぶんぎ座流星群の歴史

 意外と昔の記録はなく,1835年,1836年頃に比較的まとまった活動が見られたようです.イタリアには1825年の記録がありますが,この近辺の記録が最古であり,記録の中心は1900年に入ってからです.1864年,1909年,1922年,1965年,1970年,1987年,1992年は,平均的な活動よりも活発な活動が観測されており,1987年や1992年はZHR140付近まで活発化しています.
 ここ数年はZHR100付近の活動が継続しています.電波観測では2002年にも比較的活発な活動が観測されています.

過去の観測結果

過去の流星電波観測結果による結果を中心に収録しています.
  icon 過去の観測結果

出典

 ・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
 ・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)  ・IAU Meteor Data Center