流星を電波を使って解析する流星電波観測

 
   
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しぶんぎ座流星群(Quadrantids)


 しぶんぎ座流星群は,年間の三大流星群のひとつであり,お正月に多くの流星を見せてくれます.流星電波観測でも毎年多くのエコーが観測され,毎年3日頃から活動が顕著になります.最盛期の期間は数時間程度と,その時刻が昼間になるか夜になるか,年によって当たり外れがある流星群です.
 2006年に発表された国際流星機構の結果と,2009年に国際天文学連合が決定した新流星群リストの結果とはピーク時間が若干違います.時間にすると3時間ほど違いますが,下表の極大夜の観測条件については,国際流星機構のデータで計算しています.もし変換する場合は3時間ほど足して頂ければ,国際天文学連合の時刻になります.
 なお,この流星群は,南半球では放射点の高さが低くなるため,見られる流星が極端に減ります.北半球で観測条件が良い流星群でしょう.

2018年のしぶんぎ座流星群 観測条件

2018年しぶんぎ座流星群の日本における観測条件は,「よくない」です.

月齢条件 月齢17 満月過ぎの月明りとなり,観測条件としては悪い.
ピーク時刻
(JST)
1月4日
05時頃
月明りがほぼ一晩中あるため,観測条件としてはよくありません.ただし,ピーク時刻は日本や中国・モンゴルなど,アジアで好条件となるでしょう.

日本国内における2018年眼視観測(目で見る場合)の観測条件
総 評2018年は月明りを避けながら見ることとなります.ピーク時刻が日本であることがせめてもの救い(?)なので,明るい流星の出現に期待しましょう.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,月明かりがあるので,月明かりの影響が少ない方角を見ましょう.
見頃となる
時間帯
(一番おすすめ)1月4日0:00〜夜明け(日本時)
(次におすすめ)1月3日0:00〜夜明け(日本時)
注意事項夜は想像以上に寒くなります.かなり寒いです.直火で暖をとることは危険なのでやめましょう.温かい飲み物と,厳重な防寒具を身につけて観測に臨みましょう.また,運転は路面凍結や居眠り運転にはくれぐれもご注意ください.

全世界で見た時の2018年観測条件(海外での観測条件)
総 評月明りの影響は世界で同じ.ピーク時刻からすると,日本を含めたアジア.中国やモンゴル等が好条件ですが,寒いのが難点.南半球からはほぼ見えません.

日本国内における2018年電波観測の観測条件
総 評電波観測では,最高条件に恵まれるでしょう.ピーク時刻のあたりでは放射点高度も高く,さらに天頂効果の時間ともずれているので,4日に日付が変わってから5日昼までは最高条件で観測できるでしょう.ロングエコーも多く観測できるでしょう.

しぶんぎ座流星群に関する情報

名称(和名) しぶんぎ座流星群
学術名(コード) Quadrantids(QUA)
ピーク太陽黄経 (IMO)283°.15
(IAU)283°.28
ピーク時輻射点 (IMO)赤経 230°.1度 / 赤緯 +48°.5度
(IAU)赤経 230°.28度 / 赤緯 +49°.5度
出現期間 12月28日〜1月12日(ピーク日時は年によって違う.観測条件を参照)
性質 極大出現数(ZHR):120,光度比2.1,対地速度: 41km/s
母天体 96P/Machholz 1
※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構のデータを優先
※IMO:国際流星機構,IAU:国際天文学連合

日本国内における極大夜の観測条件(2018〜2025年)

1月
JST
ピーク時刻
283°.15
月齢 条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
2018年 4日05時 17 最高 眼視は満月過ぎの月.極大時刻は好条件.電波では最高条件
2019年 4日11時 28 最高 月齢は問題なし.極大が日の出後.電波観測では最高条件
2020年 4日17時 9 月明かりは問題ないが,極大時刻が夕方と日本は条件悪い
2021年 4日00時 20 ピーク時刻はまずまずだが,月明りがある.電波では良好な条件
2022年 4日06時 1 最高 月明りがなく好条件.眼視ではピーク時刻は薄明時間帯
2023年 4日12時 11 満月手前の月でピークが日中.電波でもピーク時間は厳しいか
2024年 4日18時 22 月明りがあり,ピークは夕方で条件が悪い.国内の電波観測も同様
2025年 4日00時 4 月明りは問題なし.ピーク時刻が若干早いが,好条件に恵まれる年
※月齢は4日0時頃です.時刻は日本時(JST).

しぶんぎ座流星群の歴史

 意外と昔の記録はなく,1835年,1836年頃に比較的まとまった活動が見られたようです.イタリアには1825年の記録がありますが,この近辺の記録が最古であり,記録の中心は1900年に入ってからです.1864年,1909年,1922年,1965年,1970年,1987年,1992年は,平均的な活動よりも活発な活動が観測されており,1987年や1992年はZHR140付近まで活発化しています.ここ数年はZHR100付近の活動が継続しています.
 電波観測では2002年2014年2016年に比較的活発な活動が観測されています.

過去の観測結果

過去の流星電波観測結果による結果を中心に収録しています.
  icon 過去の観測結果

出典

 ・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
 ・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)
 ・IAU Meteor Data Center