流星を電波を使って解析する流星電波観測

 
   
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しぶんぎ座流星群(Quadrantids)


 しぶんぎ座流星群は,年間の三大流星群のひとつであり,お正月に多くの流星を見せてくれます.流星電波観測でも毎年多くのエコーが観測され,毎年3日頃から活動が顕著になります.最盛期の期間は数時間程度と,その時刻が昼間になるか夜になるか,年によって当たり外れがある流星群です.
 2006年に発表された国際流星機構の結果と,2009年に国際天文学連合が決定した新流星群リストの結果とはピーク時間が若干違います.時間にすると3時間ほど違いますが,下表の極大夜の観測条件については,国際流星機構のデータで計算しています.もし変換する場合は3時間ほど足して頂ければ,国際天文学連合の時刻になります.
 なお,この流星群は,南半球では放射点の高さが低くなるため,見られる流星が極端に減ります.北半球で観測条件が良い流星群でしょう.

2017年のしぶんぎ座流星群 観測条件

2017年しぶんぎ座流星群の日本における観測条件は,「好条件」です.

月齢条件 月齢6 夜半には月が沈むので,夜半以降は月明りのない好条件下で見ることができます.
極大時刻
(JST)
1月3日
23時頃
眼視観測でも電波観測でも,日本からは少し早いピーク時間.とはいうものの,3日深夜から4日明け方にかけては,好条件で見ることができるでしょう.

日本国内における2017年眼視観測(目で見る場合)の観測条件
総 評月明りの影響もなく,ピーク時刻もまずまずと,2017年は比較的好条件の下で見ることができるでしょう.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,月明かりがあるので,月明かりの影響が少ない方角を見ましょう.
見頃となる
時間帯
(一番おすすめ)1月4日0:00〜夜明け(日本時)
(次におすすめ)1月3日0:00〜夜明け(日本時)
注意事項夜は想像以上に寒くなります.かなり寒いです.直火で暖をとることは危険なのでやめましょう.温かい飲み物と,厳重な防寒具を身につけて観測に臨みましょう.また,運転は路面凍結や居眠り運転にはくれぐれもご注意ください.

全世界で見た時の2017年観測条件(海外での観測条件)
総 評月明りの影響は世界で同じ.極大時刻からすると,日本より東でアメリカより西・・・つまり太平洋上なんですよね.また,アラスカ、ロシアなど緯度が高ければ当然観測条件は良いのですが,天候が悪いのと,寒いのが難点.南半球からはほぼ見えません.

日本国内における2017年電波観測の観測条件
総 評電波観測でも眼視観測同様、ピーク時間が早いのが残念ですが,観測条件としては比較的良いでしょう.4日未明の放射点が昇ってきてからどのような活動となるのか楽しみです.同日昼頃まで観測できるでしょう.

しぶんぎ座流星群に関する情報

名称(和名) しぶんぎ座流星群
学術名(コード) Quadrantids(QUA)
極大太陽黄経 (IMO)283°.16
(IAU)283°.28
極大時輻射点 (IMO)赤経 230°.1度 / 赤緯 +48°.5度
(IAU)赤経 230°.28度 / 赤緯 +49°.5度
出現期間 1月1日〜1月5日(極大時刻は年によって違う.観測条件を参照)
性質 極大出現数(ZHR):120,光度比2.1,対地速度: 41km/s
母天体 96P/Machholz 1
※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構のデータを優先
※IMO:国際流星機構,IAU:国際天文学連合

日本国内における極大夜の観測条件(2017〜2020年)

1月
JST
極大時刻
283°.16
月齢 条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
2017年 3日23時 6 月の影響は問題なし.極大が23時とやや早い.4日早朝に注目
2018年 4日05時 17 最高 眼視は満月過ぎの月.極大時刻は好条件.電波では最高条件
2019年 4日11時 28 最高 月齢は問題なし.極大が日の出後.電波観測では最高条件
2020年 4日17時 9 月明かりは問題ないが,極大時刻が夕方と日本は条件悪い
※月齢は4日0時頃です.時刻は日本時(JST).

しぶんぎ座流星群の歴史

 意外と昔の記録はなく,1835年,1836年頃に比較的まとまった活動が見られたようです.イタリアには1825年の記録がありますが,この近辺の記録が最古であり,記録の中心は1900年に入ってからです.1864年,1909年,1922年,1965年,1970年,1987年,1992年は,平均的な活動よりも活発な活動が観測されており,1987年や1992年はZHR140付近まで活発化しています.ここ数年はZHR100付近の活動が継続しています.
 電波観測では2002年2014年2016年に比較的活発な活動が観測されています.

過去の観測結果

過去の流星電波観測結果による結果を中心に収録しています.
  icon 過去の観測結果

出典

 ・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
 ・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)  ・IAU Meteor Data Center