10月りゅう座流星群

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10月りゅう座流星群(Draconids)

1998年日本で,2011年ヨーロッパで多くの流星を見せました.この流星群の歴史は浅く,初期出現は1920年.母彗星が21P/Giacobini-Zinner(周期は6.6年)で,軌道の関係上,13年ごとに好条件となります.2025年付近もある程度の活動が期待されていますが,2062年頃や2098年頃の活動はかなり活発になるかも!?.
対地速度が遅くフワッとした流星の印象を受けます.とても印象的です.国内では,北緯35度より北の地域では放射点が沈みません.この流星群は,以前は,母天体の名前をとって「ジャコビニ流星群(Giacobinids)」とも呼ばれていましたが,「10月りゅう座流星群」が正式名称です.

2020年の10月りゅう座流星群 観測条件

2020年10月りゅう座流星群の日本における観測条件は,「良好」です.

月齢条件 月齢20
月齢20
月齢20で21時過ぎると昇ってきますが,ピークとされる21時頃には月明りの影響はありません.月が昇った後は月を視界に入れないようにしてご覧ください.
極大時刻
(JST)
10月8日
21時頃
ピーク時刻は問題なし.十分放射点が高い位置にあるでしょう.なお,この通常ピークとは別に,2つのダストトレイルとの交差も計算されていますが,こちらは日本時間では日中.(10月7日10時頃~11時頃)

日本国内における2020年眼視観測(目で見る場合)の観測条件

総 評 通常のピーク時刻には月明りがなく観測条件は良好.
2つのダストトレイルとの交差が計算されていますが,規模は不明.また,予想時刻が日本時間では7日10時頃となり日中.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,月が昇った後は月を避けて.
見頃となる
時間帯
10月8日日没後~9日1時頃(日本時)
注意事項 ・夜は想像以上に冷えます(まだ10月と思わないよう).
・野生動物に注意.(特に熊や鹿,猪など大型の動物情報に注意).
・私有地への無断立ち入りはダメ.大声もNG.そしてゴミは持ち帰りましょう.
・車で居眠り運転をしないよう計画的に移動しましょう.
・治安には十分ご留意頂き,お子様には必ず大人の方が付き添ってください.
・新型コロナウィルス感染症対策(三密回避等),ご配慮ください.

日本時間で2020年10月8日22:00(東京)の夜空.21時過ぎには月が昇る.
星図:StellaNavigator/AstroArts (アストロアーツ楽天市場店)/(Amazon)

日本国内における電波観測の観測条件

総 評
電波観測では出現すれば捉えることができるでしょう.2つのダストトレイルによるピーク時間は放射点高度も十分あるので,出現すれば観測できるでしょう.7日午前中は要チェック.8時頃までは放射点高度が低いので,ダストトレイルによる出現が数時間ずれてしまうと,観測条件は悪くなってしまいます.通常ピークとされている8日21時頃は,放射点高度も高く好条件下で迎えられるでしょう.

10月りゅう座流星群に関する情報

名称(和名) 10月りゅう座流星群
学術名(コード) October Draconids (DRA)
極大太陽黄経 195°.4度
極大時輻射点 赤経 = 262°.1 / 赤緯 = +54°.1
出現期間 10月6日~10月10日(極大時刻は年によって違う.観測条件を参照)
性質 極大出現数(ZHR):?,光度比2.6,対地速度: 20km/s
母天体 21P/Giacobini-Zinner

※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構のデータを優先

極大夜の観測条件(2020~2025年)

10月
JST
極大時刻 月齢 条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
195.4
2020年 8日21時 20 ピーク時刻とその頃の月齢条件は良好.電波は7日午前を要チェック
2021年 9日03時 3 月明りも気にならず,観測条件としては良好
2022年 9日10時 13 満月が近く,予想時刻も日中と観測条件は悪い
2023年 9日16時 24 下弦の月で、夜半前は影響なし.8日21時頃にも注目.
2024年 8日22時 6 ピーク頃は月が西に傾いている.
2025年 9日04時 17 14年ぶりに活発な活動か.8日日没後から夜半まで要注意.月明りが残念

※月齢は10月9日0時頃です.時刻は日本時(JST).

10月りゅう座流星群の歴史

1885年にそれらしい記録はありますが,実質的な出現の記録は1926年が一番古い記録です(観測した記録は1913年にもあるようです).この年はHR5程度でしたが,その7年後の1933年の活動は凄まじく,1分あたり78個(HR=5,000程度)といった活動を捉えています.さらに13年後の1946年にはZHR=6,800の活動が捉えられています.1952年にはレーダーで小規模ながらも突発出現を観測しています.1946年の13年後,1959年の活動はほとんどなく,世間の期待は1972年に.1972年は従前の予想モデルからして,かなりの期待がかかりました.しかし,結果的にはHR23(ZHR40)前後の活動にとどまりました.その13年後,1985年は日本でZHR200~300規模の活動が捉えられ,久々の出現となりました.さらに13年後の1998年には日本で平均HR96,最大ZHR800程の大出現が観測されました.
直近では1998年から13年後の2011年にヨーロッパを中心にZHR300前後の活動が捉えられました.

過去の観測結果

過去の流星電波観測結果による結果を中心に収録しています.
icon 過去の観測結果

出典

・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)
・Meteor Shower Workbook 2014 (J.Rendtel) – International Meteor Organization (2014)
・2020 Meteor Shower Calendar (J.Rendtel) – International Meteor Organization (2019)
・Meteor Showers and their Parent Comets (P. Jenniskens) (2006)

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