10月りゅう座流星群の基本情報・観測条件


りゅう座流星群(ジャコビニ流星群)に関する基本情報・2021年以降のピーク時刻等観測条件を提供しています。目で見る眼視観測、電波観測それぞれの観点で記載。

概要

10月りゅう座流星群は,1998年日本で,2011年ヨーロッパで多くの流星を見せました.この流星群の歴史は浅く,初期出現は1920年.母彗星が21P/Giacobini-Zinner(周期は6.6年)で,軌道の関係上,13年ごとに好条件となります.2025年付近もある程度の活動が期待されていますが,2062年頃や2098年頃の活動はかなり活発になるかも!?.
対地速度が遅くフワッとした流星の印象を受けます.とても印象的です.国内では,北緯35度より北の地域では放射点が沈みません.この流星群は,以前は,母天体の名前をとって「ジャコビニ流星群(Giacobinids)」とも呼ばれていましたが,現在は「10月りゅう座流星群」が正式名称です.

2021年の10月りゅう座流星群 観測条件

2021年10月りゅう座流星群の日本における観測条件は,「よくない」です.

月齢条件月齢20
月齢3
月齢3(三日月)なので,月明りは気にせずに観測することができます.
極大時刻
(JST)
10月9日
3時頃
ピーク時刻自体は日本で夜間ですが,放射点高度が低く観測条件としては良くない.

日本国内における2021年眼視観測(目で見る場合)の観測条件

総 評月明りはないがピーク時刻は放射点高度が低いため条件は良くない.ただし,放射点が低くなるまで,薄明後から夜半頃までは観測条件としては良いでしょう.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」です.
見頃となる
時間帯
10月8日日没後~9日1時頃(日本時)
注意事項・夜は想像以上に冷えます(まだ10月と思わないよう).
・野生動物に注意.(特に熊や鹿,猪など大型の動物情報に注意).
・私有地への無断立ち入りはダメ.大声もNG.そしてゴミは持ち帰りましょう.
・車で居眠り運転をしないよう計画的に移動しましょう.
・治安には十分ご留意頂き,お子様には必ず大人の方が付き添ってください.
・新型コロナウィルス感染症対策(三密回避等),ご配慮ください.

10月りゅう座流星群ピークの頃の夜空日本時間で2021年10月8日21:00(東京)の夜空.
星図:StellaNavigator/AstroArts (アストロアーツ楽天市場店)/(Amazon)

日本国内における電波観測の観測条件

総 評
電波観測では出現すれば捉えることができるでしょう.ただし2020年12月時点では,ダストトレイルとの遭遇なども発表されていませんので,活動がないと捉えるのは難しいでしょう.

10月りゅう座流星群に関する情報

名称(和名)10月りゅう座流星群
学術名(コード)October Draconids (DRA)
極大太陽黄経195°.4度
極大時輻射点赤経 = 262°.1 / 赤緯 = +54°.1
出現期間10月6日~10月10日(極大時刻は年によって違う.観測条件を参照)
性質極大出現数(ZHR):?,光度比2.6,対地速度: 20km/s
母天体21P/Giacobini-Zinner

※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構のデータを優先

極大夜の観測条件(2021~2025年)

10月
JST
極大時刻月齢条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
195.4
2021年9日03時3月明りも気にならず,観測条件としては良好だが,ピーク時刻の放射点は低い
2022年9日10時13満月が近く,予想時刻も日中と観測条件は悪い
2023年9日16時24最良下弦の月で、夜半前は影響なし.8日21時頃にも注目.電波も好条件
2024年8日22時6ピーク頃は月が西に傾いている.
2025年9日04時1714年ぶりに活発な活動か.8日日没後から夜半まで要注意.月明りが残念.

※月齢は10月9日0時頃です.時刻は日本時(JST).

10月りゅう座流星群の歴史

1885年にそれらしい記録はありますが,実質的な出現の記録は1926年が一番古い記録です(観測した記録は1913年にもあるようです).この年はHR5程度でしたが,その7年後の1933年の活動は凄まじく,1分あたり78個(HR=5,000程度)といった活動を捉えています.さらに13年後の1946年にはZHR=6,800の活動が捉えられています.1952年にはレーダーで小規模ながらも突発出現を観測しています.1946年の13年後,1959年の活動はほとんどなく,世間の期待は1972年に.1972年は従前の予想モデルからして,かなりの期待がかかりました.しかし,結果的にはHR23(ZHR40)前後の活動にとどまりました.その13年後,1985年は日本でZHR200~300規模の活動が捉えられ,久々の出現となりました.さらに13年後の1998年には日本で平均HR96,最大ZHR800程の大出現が観測されました.
直近では1998年から13年後の2011年にヨーロッパを中心にZHR300前後の活動が捉えられました.

10月りゅう座流星群の観測結果

過去の流星電波観測による10月りゅう座流星群の観測結果を収録しています.
icon 10月りゅう座流星群の観測結果

出典

・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)
・Meteor Shower Workbook 2014 (J.Rendtel) – International Meteor Organization (2014)
・2020 Meteor Shower Calendar (J.Rendtel) – International Meteor Organization (2019)
・Meteor Showers and their Parent Comets (P. Jenniskens) (2006)

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