2021年流星群観測展望

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2021年 流星群観測展望(眼視観測用)=ペルセウス座流星群が好条件=

2021年の流星群観測展望(眼視観測:目で見る場合)です.三大流星群の中ではペルセウス座流星群が好条件.
(参考:電波観測の2021年流星群観測展望


1月の観測展望2月の観測展望3月の観測展望
4月の観測展望5月の観測展望6月の観測展望
7月の観測展望8月の観測展望9月の観測展望
10月の観測展望11月の観測展望12月の観測展望
出典・参考資料及びご留意事項


2021年流星群活動展望(総論:眼視観測の場合)

2021年はペルセウス座流星群が好条件下で見ることができます.月明りもなく,ピーク時刻そのものは薄明時刻ですが,多少の前後は全く問題ありませんので,8月12日日没後~13日の夜明けまで一晩中楽しむことができるでしょう.
この他,しぶんぎ座流星群はピーク時刻そのものは日本からは夜間となり問題ありませんが,月明りが常にあるため,暗い流星は見づらくなるでしょう.ただし,しぶんぎ座流星群は明るい流星も見られますので,月を視界に入れないようにしてご覧になってください.ふたご座流星群は,月明りが夜半過ぎまであるため,月が沈んでから薄明まで数時間が好条件.ただし,ピーク時刻が日本からは夕方となり条件は良くありません.13日日没後から14日未明にかけてが増加傾向,14日日没後から15日未明にかけては減少傾向となるでしょう.
なお,みずがめ座η流星群オリオン座流星群が活動期に入っている可能性が高く,明るい流星の増加,流星数そのものの増加に注目です.

2021年の三大流星群の概況

流星群名 活動期間 ピーク時刻(日本時) 月齢 総論
しぶんぎ座流星群 12月28日
~01月12日
(01月04日0時頃) (月齢20) 月を視界から避けて見る
ペルセウス座流星群 07月17日
~08月24日
(08月13日4時頃) (月齢4) 12日~13日好条件
ふたご座流星群 12月04日
~12月17日
(12月14日16時頃) (月齢11) ピーク時刻が日中

以下のページには,年間の流星群を表形式で掲載していますので,一覧でご覧になりたい場合,ご利用ください.本ページでは詳細にお知りになりたい場合に,ご活用ください.
流星群リスト【公式版】(※国立天文台のホームページ)
電波観測の2021年流星群観測展望
年間主要流星群リスト【眼視観測編】
年間主要流星群リスト【電波観測編】

1月の観測展望

1月の注目は「しぶんぎ座流星群」です.月を視界に入れないようにして見ることがポイント!

1月の主要流星群「しぶんぎ座流星群」の2021年観測条件は,月齢20で満月を数日超えたあたりの月明り.東京では22時過ぎに昇ってきて,見頃となる4日未明に南中という月光下で見ることになります.一方でピーク時刻は3日23時~4日0時頃となり,日本で夜間かつしぶんぎ座流星群の放射点が既に昇っている時刻のため,ピーク時刻としては好条件です.従って,3日夜半前から4日未明にかけては,月を視界に入れないようにできるだけ,月とは違う方向をご覧になってみてください.電波観測では昼頃まで観測できるでしょう.
ご覧になる際は,この頃の夜はメチャクチャ寒い(真面目に寒いです)ので,防寒対策はしっかりしてから観測に臨んでください.車で移動される方は路面の凍結と,観測後暖かな車内での居眠り運転にはくれぐれもご注意ください.

1月の流星群として,しぶんぎ座流星群以外では,2015年にかに座κ流星群の突発出現が1月10日に観測されています.2016年以降はこの活動は観測されていませんが,2015年と同様であれば,ピーク時刻は1月10日1時頃になります.月明りもなく,放射点も十分高い位置にあります.特に突発出現の予測も発表されていないので,2021年も何事もないかもしれません.
この他,1時間当たりの出現数が1~数個レベルの小流星群の活動はありますが,1時間に10個を超えてくるような活動はないでしょう.

2月の観測展望

2月は例年特に目立った流星群はありません.小流星群の活動時期

例年,2月は目立った流星群の活動はなく,顕著な流星活動を捉えることはありません.ただし,眼視観測ではこの頃,いくつかの小流星群が活動し,その構造はとても興味深いものがあります.
ケンタウルス座α流星群は,1974年や1980年に突発出現が観測されており,近年では2015年にも報告があります.ピークは2月8日とされています.ただし,放射点位置が赤緯-59度となるため,東京をはじめ日本のほとんどでは放射点が昇らず,小笠原や南西諸島でわずかに放射点が顔を出す程度です.従って,東南アジアや南半球で,もし出現すれば見ることができるでしょう.

3月の観測展望

3月も2月に引き続き例年特に目立った流星群はありません.小流星群の活動時期

2月同様,眼視観測・電波観測共に目立った活動は見られません.主体は2月同様,眼視観測では小流星群の特定がメインです.

4月の観測展望

4月は「こと座流星群」がピークを迎えますが,流星数はそこまで多くはありません.

4月22日夜~23日に「こと座流星群」が活動を見せます.2021年の観測条件としては,上弦の月と満月との間あたりの月明りがあります.ピーク時刻は22日22時頃と夜間であり,放射点も見られる時間ですが,月明りがあるのが残念.月と反対側がこと座の方向にもなりますので,東側をご覧になっているとよいでしょう.活動規模は年によります.1時間に数個~多くて10個という程度です.一方でこの流星群には突発癖があります(と言っても,活発な突発出現の記録は1982年が最後ですが・・・).見頃となるのは,22日20時頃から23日夜明けまでです.月明りは万国共通なので,ピーク時刻から言えば,日本の観測条件は良好といえるでしょう.

5月の観測展望

みずがめ座η流星群」に注目.月を視界に入れないように見ましょう!

5月は,6日明け方にみずがめ座η流星群が極大を迎えます.2021年は月齢24で,月が放射点の近くにあるものの,月を視界に入れないようにすればさほど気にはならないでしょう.予想ピークは国内では6日11時頃と日中ですが,ピーク時刻は良いのですが,6日未明は十分活動期になりますので,あまり気にせず,6日未明に注目しましょう.なお,みずがめ座η流星群は性質上,同じ活動規模が数日続きますので,5日未明や7日未明でも見ることができます.5月大型連休とも重なりますので,比較的見やすい流星群です.なお,みずがめ座η流星群は,12年周期で活動が活発化する傾向があり,2023年~2024年にまとまった流星が見られる可能性があります.

海外では,みずがめ座η流星群が低緯度や南半球では,みずがめ座自身が空高くに昇るので,多くの流星を見ることができるでしょう.ただし,月明りは万国共通です.観測適地はピーク時刻からすると,中央ヨーロッパ(地中海)やアフリカが好条件です.大型連休等で南半球へ出かけられる方は治安等に気をつけながらご覧ください.

6月の観測展望

6月うしかい座流星群」の突発出現予報は今のところナシ.

6月は,月末に,6月うしかい座流星群が極大を迎えます.1998年と2004年に活発な活動を見せましたが,2021年は現時点で突発出現の予想は発表されていません.月齢17で,満月過ぎの月明りがあり,観測条件はあまりよくありません.ピーク時刻は6月27日19時頃ですが,突発出現がこの日時とは限らないので,月を視界に入れないように,月とは反対側をご覧になってください.この流星群以外には,眼視観測で見られるものとして,特に目立った流星群はありません.電波観測では,昼間流星群が年間最大の活動を見せます.

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7月の観測展望

流星群シーズン到来.「みずがめ座δ流星群」を中心に7月下旬から流星数が増えてくるでしょう.

7月になるといよいよ流星群観測シーズンの到来といった様相となります.7月下旬には,みずがめ座δ流星群や,やぎ座流星群が極大を迎えます.眼視観測では,7月26日頃からは明らかに流星数が増えたと感じると思います.活動は21時前後には放射点がそれぞれ昇ってきていますので,その後は朝まで観測できます.この2つの流星群はほぼ同時期の活動となりますが,やぎ座流星群みずがめ座δ流星群より速度が遅いため,やぎ座流星群の方がゆっくり流れて見えるでしょう.
2021年は満月を過ぎた月があります.東京では21時過ぎには昇ってきてしまうので,ご覧になる場合は月とは反対側を見るなど,月を視界に入れないようにご覧ください.この頃は1年の中でも夜の冷え込みが緩くなりますので,夏の夜空(月明りで天の川は見えにくいかも)と流れ星を楽しんでください(ただし,結露はしやすく,夜露に体が濡れて冷えることがあるのでご注意ください(あと虫刺されにもご注意を!).なお2021年は木星と土星が放射点の近くにあります.

8月の観測展望

観測条件が8年ぶりに恵まれる「ペルセウス座流星群」.8/31-9/1のぎょしゃ座流星群も要チェック

8月は,ペルセウス座流星群がピークを迎えます.2021年は月齢4のため何も気にする必要はありません.また,ピーク予想時刻も13日4時と薄明時間帯ではあるものの,あまり気にする必要はないので,12日日没後から13日未明にかけて一晩中好条件の下で観測することができるでしょう.これだけの観測条件(月齢とピーク時刻)が揃うのは8年ぶり.次は2024年に比較的好条件となるでしょう.明るい流星も多く,夜の冷え込みも弱いため,流れ星がとても見やすい時期と言えるでしょう.また,月明りもないため,夜空が暗い場所では,天の川も見えるでしょう.南西の空には木星や土星もあり,賑やかな夏の夜空となるでしょう.

海外では,ペルセウス座流星群が見られるのは主に北半球です.北米や欧州,アジア,ハワイなどで見ることができるでしょう.ただし,あまり高緯度過ぎると,白夜で空が暗くならないこともあるので,北半球でも中緯度地域が適しているでしょう.ピーク時間帯からすると,好条件で見られるのは,アジア.南半球ではペルセウス座自身が高く昇らない or 見られないので,数は少ないでしょう.海外でご覧になる際は,特に治安には十分ご注意ください.

9月1日にピークとされている,ぎょしゃ座流星群について,2021年もしかしたら流星数が伸びる可能性が指摘されています.2019年にも活動が捉えられており,2007年には突発出現も観測されています.2021年の予想は,研究者によって多少の前後はありますが,おおよそ日本時間で9月1日6時~7時頃です.計算通りでだとすると,日本からは電波観測であれば捉えられる可能性があります.
夜半前にぎょしゃ座そのものは昇ってきますが,月齢23と月も一緒に昇ってくるので,月を避けてご覧になるとよいでしょう.なお,この類の情報は予想が当たることも外れることもありますので,過剰な期待をせず前後数日間,特に9月1日未明を中心にチェックしてみてください.

このほか,8月上旬は7月のみずがめ座δ流星群や,やぎ座流星群の余韻が残るでしょう.年によっては,5日頃までは活動が見られると思います.20日頃には,はくちょう座流星群の極大がありますが,その活動を顕著に捉えることはほとんどないでしょう.ペルセウス座流星群が終わると,流星数は減少の一途をたどり,月末頃には活動が落ち着くと思われます.

この時期の夜は寒くはありませんが,夜露で体が濡れることが多く,意外と涼しく感じます.特に山でご覧になる方は,綿の服よりは,防水性のある服のほうが良いでしょう.また,野生動物との遭遇もよくある話です.イタチやタヌキ、キツネなど私も何度か”お会い”したことがあります.小動物は刺激しなければまず大丈夫ですが,大型動物と出会うと危険なので,念のため自治体の注意情報や周辺施設の情報に注意しておきましょう.また,蚊に刺されやすい人は,虫よけも忘れずに.気づいたらすごく蚊に刺されていた人がいました.

9月の観測展望

9/1のぎょしゃ座流星群の出現有無を要チェック.この他,9月は主要流星群はありません.

9月は,ちょうど流星群活動の狭間とあって,眼視観測・電波観測共に目立った活動が見られないことが多いです.ただし,2016年には,電波観測者の杉本弘文氏によって,9月ペルセウス座ε流星群やエリダヌス座ε流星群と思われる活動が捉えられており,何かと話題が毎年ある9月です.

8月の観測展望に記載しましたが,9月1日6時~7時頃(JST)にぎょしゃ座流星群の活動が予想されています.眼視観測・電波観測ともに出現するかどうか,出現したら規模がどのくらいかチェックしてみてください.
加えて月末から10月頭にかけて,15P/Finlay彗星に関連する流星群の出現可能性が計算されています.詳しくは10月の観測展望に記載します.

10月の観測展望

オリオン座流星群」は満月下での観測.Finlay関連群は日本からは低高度で厳しいか.

10月りゅう座流星群がピークを迎えます.国際流星機構で記載されているピーク時刻では,9日3時(日本時)ですが,実際,過去のピークはこの時間からズレており,あまり気にしないほうがいいかもしれません.月明りは月齢3なので,特に気にする必要はないでしょう.直近では2011年,2012年,2018年に突発出現が観測されていますが,今のところ2021年に突発出現の予想は出ていません.
10月21日には,オリオン座流星群が極大を迎えます.2021年のピーク予想時刻は21日20時頃(日本時)と日本では夜間となり好条件,しかし,月齢15と満月なので,一晩中空が月明りによって明るいのが残念.月を視界に入れないようにしてご覧ください.活動そのものは数日間同じ活動となるので,ピーク時刻はあまり気にせず,前後数日間見ることができます.オリオン座流星群は,2006年~2009年にかけて比較的活発な活動を見せましたが,その後は低調が続いています.ただし,12年周期で活発化するという話もあり,ここ数年はチェック(なお,今回(2018年~2021年)は前回(2006年~2009年)ほどの活動規模にはならない可能性を指摘する論文も出ています).

この他,目立った流星群はありませんが,2021年においては,9月末~10月頭にかけて,15P/Finlay彗星による流星群の出現可能性が指摘されています.可能性がある日時は全部で5つ(全て日本時間です).(1)9月27日23時頃~9月28日2時頃,(2)9月29日11時頃~13時頃,(3)10月7日9時頃~10時頃,(4)10月7日12時頃,そして(5)10月8日6時頃.この中でも規模が大きいと予想されているのが(2)と(3).ZHR30~100の規模感が予想されています.なお,これらが当たる保証はありませんので,観測して確認することが一番です.
一方で,この流星群は残念ながら日本からは見ることが難しく,第一に日中昇って夕方沈みます.従って観測できても電波観測のみです.なお仮に電波観測でトライしたとしても,対地速度が11km/sととても遅く,電波観測の特性上観測しにくい流星群です.そして,第二に放射点の赤緯が-48度~-61度と予想されており(ピーク時刻によって放射点が違う),日本から見られるのは東京(北緯35度)の場合は赤緯-55度まで.観測適地は南米などで,南緯の緯度が高ければ高いほうが優位です.国内では過度な期待はせず,9月27日~10月8日頃にかけて要チェックでよいと思います.

11月の観測展望

2021年も「しし座流星群」の突発予想は今のところナシ

11月はしし座流星群が極大を迎えます.2002年の素晴らしい活動を最後に,2009年にはZHR100程度の活動は見られましたが,当時のような華やかな活動はここ数年全く見られていません.基本的にはこの傾向がしばらくは続くと思われます.2021年のピークは18日2時頃(日本時)と,ピーク時刻は良好.ただし,月齢13と満月手前であり,ほぼ一晩中月明りがあります.月を視界に入れないようにしてご覧ください.
この他,おうし座流星群の北群が11月12日頃にピークを迎えます.数こそ多くはありませんが,1998年には火球が多く流れるなど,時々明るい流星が見られます.

12月の観測展望

ふたご座流星群は月を視界に入れないように見ることがポイント.こぐま座流星群の出現も要チェック.

12月はふたご座流星群がピークを迎えます.2021年のふたご座流星群は,月齢11で3時頃に月が沈みます.月が西に傾きかけたころからは好条件.夜明けが始まる5時頃までは楽しむことができるでしょう.予想ピーク時刻は日本時間で14日16時と夕方.13日~15日にかけて注目してみてください.この頃の観測は極寒ですので,防寒対策はしっかりと.車で移動される場合は路面凍結や観測後は車内が暖かいので,居眠り運転には十分注意してください.
この他,12月22日~23日にかけて,こぐま座流星群がピークを迎えます.ピークは23日0時頃(日本時)で月齢19.残念ながら月明りの下での観測となってしまいます.2021年は,12月22日15時~16時頃(日本時)にダストトレイルとの遭遇が予想されています(日本では日中ですが,電波観測で追いましょう).なお,この流星群は,こぐま座が見えないと出現は捉えられませんので,南半球では見られません.

出典・参考資料及びご留意事項

本ページは,主に国際流星機構が発行している「Meteor Shower Calendar 2021」(英文)の情報を参考にしています.一部,国際天文学連合(IAU)や,国立天文台の情報も参考しております.

本ページに記載の情報は,可能な限り最新としていますが,更新が間に合わない場合もあります.また,これら流星群の出現を確実にお約束するものではありません.また,見られる流星数も空の条件や周囲の条件,地理的条件によって大きく変化しますので,予めご了承ください.

ご覧になる際は,次のことにご注意・ご配慮ください.
・私有地への立ち入りや,ゴミ,大きな声で騒ぐ等は厳禁.周囲へご配慮ください.
・治安と野生動物には注意してください.
・お子様は必ず大人の方とご覧ください.
・特に海外では治安の悪いところもありますので,十分にご注意ください.
以下,特にについての留意事項です.
・夏場でも夜は冷えます.長袖は必ず持参しましょう.
・虫(特に蚊)に刺される人が多くいます.虫よけも持参しましょう.
以下,特に秋~春についての留意事項です.
・特に冬は想像を絶する寒さです.スキーウェアは必須.防寒対策を厳重に.
・暖かい飲み物やカイロもよいでしょう.ただし,直火で暖をとるのはやめてください.
・車での移動は,路面凍結にご注意.積雪地では,一酸化炭素中毒にも注意してください.
また,観測後暖かい社内では眠くなります.居眠り運転しないよう注意してください.

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